全長 20cmほど
北寄りの激風で連絡船は余裕で欠航していた2月のある日、散歩ついでに御願所のところから海の様子を見ようと坂道を登った。
すると海が見えてくる天辺あたりで、眼前をスタコラサッサとよぎる小さな影が。
立ち止まってみると、向こうも立ち止まってくれたので、そぉっとポッケからのジョニー(コンデジ)を取り出してパシャ。
イソシギだ。
シロチドリと同じく海岸で観られることが多いけれど、シロチドリは水納島にかぎらずどこでも海岸オンリーなのに対し、イソシギは可能であれば内陸部の陸水周辺でも生活する鳥だそうな。
なのでこの日のように海辺が激寒状態になると、こうして風が当たらない島の中側で過ごしているのだろう。
また、通年観られるシロチドリとは違い、イソシギは暑い盛りにはいなくなるし、秋冬に姿を見かけたとしても、シロチドリに比べると警戒心が相当強く、こちらが気づくか気づかないうちにアッサリ飛んで逃げるため(翼を広げると白い模様がカッコイイ)、じっくり眺める機会はほとんどない。
この日のようにカメラを向けてもジッとしてくれていたのは、ひとえに寒波のおかげだろう。
イソシギさえジッとさせる冬の冷え込み、おそるべし。
ジッとしていないときのイソシギの様子を見る機会は、2年後の5月(2019年)に億首川河口で訪れた。
億首川河口域周辺の水田や川辺にはシギ系の野鳥も多く、干潮時にはマングローブの干潟周辺で多様な種類を見ることができるのだ。
イソシギとしても、本来はこういうところで過ごしていたほうが暮らしやすいのだろうなぁ…。