全長 80cmほど
2021年から2022年の冬季、例年になく数多くのウミウが沖縄本島に飛来していた。
けっして沖縄でまったく観られない鳥ではなく、その姿をチラホラ確認することはあっても、この期間の冬には300羽飛来してきたところもあるらしく、渡久地港でも手作り浮桟橋(?)で10羽ほどが羽を休めている姿をよく見かけた。
水納島でも、10羽20羽という多数ではないにしろ、その冬の間は裏浜やカモメ岩に1~2羽いたり、桟橋から眺めるリーフ上でプカプカ浮いている姿を目にしていた。
洋上に浮かんでいるときは、けっこう頻繁に潜って狩りをしているようだったから、あわよくば水中からそのシーンを…なんて思ったものの、彼らはヒトが近づくとすぐに逃げ去る。
飛び立つ際にはその場からすぐさま空中に…というわけにはいかず、水面を走る忍者のように(観たことはないけど)タッタッタッタッ…と水しぶきを上げて助走をしてから飛んでいく。
水納島で撮ったものではないけれど、ウミウの飛行形態は↓こんな感じ。
ウミウがいつも裏浜にいたときなどは、通りかかるたびに向こうもビビッてすぐさま飛び立つものだから、ちょくちょくその様子を観ることができた。
春になって、ウミウたちはどういうわけだか防波堤で羽を休めるようになっていて、濡れた羽を乾かすときなどは羽を大きく広げ、太陽と風を全身に受けて心地よさそうにしていた。
ようやくカメラを向ける機会を得たときにはあいにく羽を広げてはくれていなかったけれど、遥か沖合をみんなで眺めている様子は、なんだかミーアキャットのようにも見えるウミウたちなのだった。
ちなみに、鵜飼いで有名な長良川でアユを獲るためにこき使われているのはずっとカワウだと思っていたら、鵜飼い用のウはカワウよりも体が大きくて漁獲量が多くなるよう、ウミウを利用しているそうな。
夏になると姿を消したウミウたちは、次の冬(2022年~2023年)にも姿を現した。
ときには近くにカツオドリ(矢印の先)がいたこともある。
こうして見比べてみると、ウミウは大きなカツオドリに見劣りしない体格であることがわかる。
さすが、鵜匠に見込まれるだけのことはある。
でも自由なウミウたちはシゴトのために漁をする必要はなく、ヒマさえあれば羽繕いに精を出しながらのんびりしているのだった。
ウミウたち、来冬もまたお馴染みの鳥さんになってくれるかな?