体長 40cm(写真は7cmほど)
今世紀最初の年にモルディブはヴィラメンドゥで潜ったとき、根のくぼみにおそろしくでかいゴシキエビがいた。
触角の根元だけでも食べ応えがありそうなほどに…。
海の幸の王道を行く伊勢エビの親戚筋なものだから、思わず手が出かかったものの、すんでのところで理性が働き、思いとどまることができた。
あやうく日本人ダイバーの面汚しになってしまうところだった…。
水納島でもこれまでにそれくらい大きなゴシキエビを観たことがあったかどうか、写真はまったく残っていないから、あっていたとしてもゲストをご案内中だったに違いなく、残念ながらまったく記憶にない。
昨年(2021年)だんながゲストと一緒に観た、と言っていたような気がなんとなくしたから訊いてみたところ、ゴシキだったような気がするけどニシキだったかもなぁ……と、ほんの昨年のことでもう心もとないのだから、さらに過去の記憶など残っていようはずがない。
その時のゲストH田パパさん、写真が残っているようでしたら是非ご確認ください。
※途中で追記その前年(2020年)の夏にも大きなゴシキエビと会っていたことが、だんなの日記サイトで判明した。
残念ながら画像はないけれど、午前と午後でゴシキエビとニシキエビにそれぞれ会っているから、両者を間違えることはまずないはず。
以上、途中追記終わり
ビッグサイズとなるとそれほど少ないゴシキエビながら、冒頭の写真のような小さなものなら水納島でも出会う機会がチョコチョコある。
巨大なオトナも「ゴシキ」と言われるだけあってハデハデカラーではあるけれど、このチビゴシキのカラーリングは、知らずに見るとすぐさまゴシキエビだと思えないかもしれない。
体のわりにやたらと長い触角は真っ白で、海中ではとてもよく目立ち、鮮やかな青紫の脚は輝くようにすら見え、脚と同系色の体はより深い碧。
冒頭の写真は長い触角をある程度画面に収めるために体が小さくなってしまっているから、体に注目してみると…
なんだかジオンの新型モビルスーツのようですらある。
水納島ではけっして多くはないものの、ちょこ…ちょこ…くらいには会うことができ、おしなべてこういう体色をしている。
図鑑によると、このようなチビの間はカノコイセエビ同様リーフの中など浅いところで過ごすらしい。
これまで出会ったことがあるゴシキエビのチビは、いずれもリーフの外、ボート係留ブイのロープがついている岩からリーフにかけての浅いところにいたもので、小さいものほど浅いところにいた気がする。
冒頭の写真よりももう少し大きい↓こちらのゴシキは、水深10mくらいのところにいた。
触角の根元が逞しく太くなっているのに加え、その部分の色合いがだんだん「五色」チックになってきている。
ただし脚の輝くようなブルーは小さい頃の特徴だから、やがて煌めく青ではなくなっていく。
渋いオトナの魅力に身を包むころには、遥かに深いところへ居所を移しているのだろう。