(Gonodactylus smithii )
体長 8cm (写真は3cmほど)
同じフトユビシャコ科に属するフトユビシャコ属とフトユビシャコモドキ属の決定的な違いは、尾にある隆起部分の数だそうな。
前者が3つなのに対し、後者は5つあることで、違いは一目瞭然、サルでもわかるという。
が。
標本や採集したものを水槽に入れて観察するならいざしらず、このテのシャコが「はい、これが私の尾でございッ!」とばかりに尻尾全開でジッとしてくれるはずはなく、たいていの場合↓こういうことになる。
尻尾の先、見えないし…。
そもそもそこに注目して撮ってないもんなぁ。
ちなみに、冒頭の写真の子は、観ている間に私を気にしつつも穴からソロッと出てきて…
そのままシュルル…と出てきて半身を見せてくれた。
こちらのほうがひと回りほど小さかった記憶があるんだけど、さきほどの尻尾を見せてくれないシャコと体の色味や模様はそっくりだ。
なので、それぞれ撮った場所も年月も異なる両者は、おそらく同じ種類だろうと思われる。
ただ、ではそれがフトユビシャコ属なのかフトユビシャコモドキ属なのかがわからない。
なにしろ尻尾が見えないから…。
いっそのことフトユビシャコ科の1種としてしまえば話は早いものの、このタイプのシャコはダイバーによる観察例が多いらしく、ネット上でも似たようなシャコの画像が多数ある。
であれば、正体はすぐに判明するかも…
…と思いきや、これがまたフトユビシャコ属にもフトユビシャコモドキ属にも似たようなものがいるではないか。
それぞれに和名は無くとも学名はあるから、学名で検索して調べてみたところ、紆余曲折を経てGonodactylus smithiiではなかろうか、というところに落ち着いた。
もっともその理由は、冒頭の写真とほぼビンゴ!な画像を掲載しているサイトの主が、Facebookの「44の海の談話室」で尋ねた結果そういう教示をいただいた、とサイト上で述べておられたからにほかならない。
Facebookをやらない私にはまったく無縁なサイトながら、件のサイトはどうやら変態社会の粋を極めているといってもいい世界のようだから、ここで認定されているならきっと誰も文句は言えまい…。
※さっそく追記
さらに調べていたところ、このGonodactylus smithiiには、すでに和名がつけられていることを知った。
その名もトンガリフトユビシャコ。
「トンガリ」とは、ひょっとして眼と眼の間の↓これのことかな?
なるほど、トンガリ。