甲幅 40mm
この「カニ Group6」は、「陸上で見られるカニ」ということでひとまとめにしている。
ところがこのイボショウジンガニは、実は「水中」を暮らしの場にしている。
とはいえ彼らの「水中」は水面ギリギリなので、干潟の水中にいるカニと同じく、陸に居ながらにしてその姿を見ることができることも多い。
海水浴中などでも、たとえマスクをつけていなくとも、浮かんでいるブイを引っくり返すと、そこにこのカニがいることがある。
冒頭の写真は、ホントは天地が逆さまで、海水浴エリアを区切っているブイについていたものだ。
桟橋の岸壁でも、水面下ギリギリのところに潜んでいる。
でもこれではやはり、「陸上で見られるカニ」とするには無理があるんじゃ…?
そう思われるのも無理はない。
実は何を隠そう、私は長い間、このイボショウジンガニとホントに陸で見られるミナミイワガニを混同していたのだ。
似ているといえば似ている両者ながら、ちゃんと見比べればその甲羅の模様など違いは一目瞭然。
といいつつ、今回「陸上で見られるカニ」をリニューアルするに際し、過去に撮っていた写真を見て、ようやくその違いに気がついたのだった。
というわけで、イボショウジンガニといえば水納島の桟橋や突堤でお馴染みのカニだとばかり思っていたら、いつも目にしているのはミナミイワガニ(とオオイワガニ)だったという、今さらながらの衝撃のジジツ。
それを忘れないためにも、イボショウジンガニには「陸上で見られるカニ」にラインナップしてもらうことにした次第です、ハイ。