エビカニ倶楽部

コドモフトユビシャコ

体長 3cm

 この小さなシャコに遭遇したのは、砂地のポイントのリーフエッジ下にあるオーバーハングあたりだったと記憶している。

 3cmないくらいの小さなシャコが、外の様子を気にしながら穴からシュルシュル出てきたのだけど、あいにく全身を出すまでには至らなかった。

 やたらめったら種類が多いシャコの仲間のこと、ひょっとすればまだ幼い個体かもしれないこんな小さなシャコの正体など、私のようなシロウトが調べてみたところで手掛かりひとつ掴めるはずもない…

 …と諦め、長い間「シャコの仲間」で済ませていた。

 それがエビカニ倶楽部のリニューアルもシャコ類に突入し、憑りつかれたようにシャコを調べているうちに、ネット上でほぼほぼビンゴ!な画像を見つけた。

 そのサイトによれば、このシャコはGonodactylus childiということになっていた。

 同じ名前で色柄が全然異なって見える画像もたくさん見られるなか、アカデミック変態社会人の手による論文中の図版には、これまたそっくりに見えるものがこの名で紹介されていた。

 これでもう、私のなかでこのシャコは、G. childi確定。

 この学名に和名がつけられているのかどうか調べてみたところ、驚いたことにすでに和名があった。

 フーン、コモドフトユビシャコっていうのか…

 …とあやうく誤読誤解をしてしまいそうになった。

 てっきり「コモド島」のコモドなのかと思ったら、「子供」のコドモではないか。

 あらためて学名を見てみれば、種小名はchildi…。

 とっても小さいって意味なんだろうか。

 遭遇時には何枚か撮ったもののどれもみなほぼ同じポーズのまま、アングルを変える間もなく引っ込んでしまったため上から眺めただけながら、触角も含めた顔つきはこんな感じ。

 はたしてホントに「コドモ」なのかどうか、これで白黒ハッキリするかな?

 そんな簡単なモノじゃないか…。