甲長 7mm前後
日中から表にいるものにはカラフルなモノが多いといいつつ、それは彼らが居場所にしている生き物なりモノによってまったく逆の場合もある。
ビジュアル的にかなり地味で、なおかつ誰それと同定できるわけでもない彼ら地味地味ジミーなコシオリエビたちを、ここでは「ジミーズ」と称してラインナップしてみた。
マンジュウヒトデに乗っかっていた1番のコシオリエビは、だからといってマンジュウヒトデが暮らしの場というわけではなさそうで、たまたまここにいただけだろう。
ヒトデやナマコなど棘皮動物にチョコンと乗っていることがあるコシオリエビたちはたいてい地味で、おそらく普段は石の下などに潜んでいると思われる。
ただこの1番の場合、地味ななかにも小さな白点が散らばっているあたり、見ようによってはビジュアル系と言えなくもない。
これまたわかりやすい特徴だから、すぐに種類がわかるかな…と思いきや、ビンゴ!な写真がどこにも見当たらず正体不明。
2番はシロガヤ(?)にチョコンとついていたもの。
色味は全然違うけれど、それは生息環境で左右されているだけかもしれず、ひょっとするとこのジミー君はビジュアル系で紹介した↓このコシオリエビと同じ種類かもしれない。
であれば、 Galathea platycheles という種類かも?ということになる。
3番はウミキノコの表面にいたもので、ウミキノコがポリプを開いているなかにチョコンと乗っていた。
パッと見は地味ながら、観よう撮りようによってはビジュアル系になりうるポテンシャルを秘めてもいる。
とはいえこの色味も住んでいる場所によってガラリと変わるのかもしれず、見分けがつきそうな色柄にもかかわらず、ビンゴ!な写真に行きあたらない。
ハサミの部分の↓この模様なんて、かなり特徴的なんだけどなぁ…
…あれ?
よくよく観ればこの模様、これぞまさしくザ・スジテコシオリエビなんじゃ?
というわけで3番はスジテコシオリエビ(Galathea spinosorostris)かもしれない。
地味地味ジミーの王道を行く色柄をしているのが4番のコシオリエビ。
海底に転がるハンドボール大の千切れた海藻の枝間に、何匹かついていた。
それは水深30mくらいではあったけれど、そこで暮らしているものが、流れ着いてきた海藻についたのか、それとも本来浅いところで海藻の枝間に暮らしていたものが、海藻ごと深いところまで来てしまったのか…。
そのた、地味地味ジミーながらも正体不明というところでは、先述の棘皮動物で観られるチビチビも挙げられる。
石をめくらない私ではあるけれど、棘皮動物チェックは欠かさないから、出会う機会がなにげに多い棘皮動物上のチビチビたち。
ニセクロナマコにいたり…
アオヒトデにいたり…
その他、マンジュウヒトデでもちょくちょく出会う。
出会う機会はわりとあっても、オトナでさえ正体不明のコシオリエビたちのチビチビとなれば、誰が誰だかさっぱり不明であることは言うまでもない。