体長 10mm
イシサンゴ類のミドリイシの仲間は数多く、群体の形や色など見た目も様々。
枝の長短もいろいろで、長いものほど枝間が広いものが多く、短いものは枝が密集している。
隠れ家としてそのような隙間を必要とする生き物にとっては、枝が密集して隙間が狭いサンゴは絶好の住処となる。
ミカドミドリイシエビもそのようなサンゴが好きらしく、枝がやや太くて短いタイプのミドリイシでしか見たことがない。
リーフのサンゴが元気でさえあれば、彼らが住んでいそうなサンゴを覗けばチョコチョコ見つけられるミカドミドリイシエビ。
なのでけっして珍しいわけではないものの、いたからといって居場所が居場所だけにそうそう撮れるものではなく、たいてい正面からの写真になってしまう。
私などこの写真程度のものしか撮れないから、実際のところこのエビがホントにミカドミドリイシなのかどうかすらわからない(違ってたらゴメンナサイ)。
図鑑で観る彼らの姿は、もっと金色がかったとてもきれいなエビなのだ。
そのような美しい色味がミカドミドリイシエビの特徴であるということなら、↓このエビなどはおそらくまったく別の種類なのだろう。
では何エビなのかと問われても、ミドリイシエビ属の1種ということになってしまう公算大。
98年のサンゴ白化で水納島のミドリイシ類が壊滅してしまってからは、このテのエビたちは随分長い間レアな存在となっていたこともあって、再び彼らとフツーに会えるようになっているのはまことに喜ばしい。
ただ、サンゴが年々復活してくるのと反比例するように、サンゴの枝間にいるこのテのエビを凝視する力が衰えていく私。
サンゴの枝間にいるミカドミドリイシエビの金色に輝く姿をキチンと撮るためにも、その熱意の元となる「見える目」が必要だ。
100均老眼鏡利用ではなく、ハズキルーペ水中版のようなもの(なかなか壊れないという意味で)が登場しないだろうか…。