体長 15mm
ミネミズエビは、目立たないこと甚だしい。
基本的に透明ボディのため、冒頭の写真のように上から見ると、宿主の色と同化してしまう。
おまけに体は極端に扁平で、拠り所にしているリュウキュウミゾヤギ(らしきヤギ)にピトッ………とついているから、たとえ横から眺めたとしても、クラシカルアイの方々は力のかぎりディッシュドアイ(皿のようにした目という意味の造語)にしなければ存在に気づきもしないことだろう。
このエビが世の中に登場し始めた頃の図鑑によると、八丈島では水深30mより深いところにあるリュウキュウミゾヤギに8割ほどの確率でついている、と紹介されていた。
水納島でリュウキュウミゾヤギ(らしきヤギ)が見られるのは我々が知る限り多くはないものの、見られる場所では群落状に密集している。
冒頭の写真のエビを撮ったのはまだ正体不明の頃で、この群落にこの1匹だけがいた。
確率で言うなら、いない方が8割くらいってところだろうか。
その後チラホラと目にしたことがあったかなかったか、なにしろ写真がこの時のものだけだから、記録も記憶もない。
最強最新エビ図鑑「サンゴ礁のエビハンドブック」でも、このエビの分布域として「伊豆半島、八丈島、沖縄本島」とかなり局地的表記に留まっていることに鑑みても、国内的に見て依然レアなエビなのだろう。
たまたまいたから撮っただけながら、この時撮っておいてよかった…。
…って、ホントにこれミネミズエビですかね?