甲幅 100mm
小中学生の頃、毎年1回体力測定があった。
50m走、ソフトボール投げ、垂直跳び、走り幅跳び、斜め懸垂、体前屈、背筋、握力、踏み台昇降、反復横跳び…。
なんだかやけに沢山あって、半日くらい授業がつぶれたような記憶がある。
児童の頃ならともかく、生徒ともなればこういうものは適当にあしらうようになるものなのだろうけど、いい齢をして水納小中トリムマラソンで本気を出していた私は、どうも昔からこういったことにかけては全力投球タイプだったようだ。
そのためみんなが遊び半分笑顔満開でこなしていく横で、血眼になって真剣にすべての種目をやり、あまりに頑張りすぎて、背筋を痛めて接骨院に通う羽目になったこともある。
バカだったのだ。
さすがに今考えると何もそこまでやらなくとも…という気もしなくもないけれど、そのおかげでたいていの種目でクラスの上位3位にエントリーしていたのだった。
それで得したことはないけど…。
ユウモンガニは写真だけみれば色形になんとなく可愛げがあるものの、リーフエッジ付近にいるカニとしてはアカモンガニ同様相当巨大で、甲羅の幅は10cmもある。
海中で目にしたらその1.5倍ほどになるから、脚の先から先までとなればかなり巨大だ。
ハサミ脚のハサミ部分は短いけれどもとても立派で、エビカニ握力測定大会があったら、ヤシガニ、アミメノコギリガザミに次ぐ堂々3位ぐらいにはなるかもしれない。
ワイルドライフな彼らのこと、当然ながらいつでもどこでも全力投球だから、ひとたび鋏まれたら痛いだけでは済まないこと間違いなし。
もっとも、アカモンガニと同じく日中に出会う機会はまずなく、出会いはいつも夜の海(冒頭の写真)。
リーフエッジ付近の岩肌をライトで照らせば、暗闇にくっきりと浮かぶ巨大な赤いカニ…
…ちょっと怖いかも。