「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 4月28日(水) 曇り

南の風 おだやか 水温22度

 騒動が始まった当初から、結局辺野古になるのだろうとたかをくくってはいたものの、あろうことか普天間はそのままにし、おまけに新たに基地を二ヶ所造るって……

 事業仕分け的にどうなのよ。

 他国から指摘されるのは腹立たしいとはいえ、loopyというのはけっしてマチガイではなかったらしい。

 さて、そんな浮世の話とはまったく関係なく、今日も海に行ってきた。
 先日ゲストをご案内していた際に見かけた魚を撮りに。

 その魚とは、この子。

 マナベベラ。
 うっすらと2本線の痕跡が見えはするけど、今年の潜り初めにて出会った幼魚が、すっかり大人の模様になっている。
 ちなみに、1月はこんな感じだった。

 3ヶ月前の時点で、うっすらと大人模様の兆しが見え始めていた。
 その後追跡調査をしていたわけではないので、100パーセント同一個体かと問われると困ってしまうけれど、当時いた幼魚は2匹で、現在も同じ場所にマナベベラは2匹。そのうち、今なお幼魚模様のままの子が当時小さかったほうだと考えられるので、ほぼ間違いなく同一個体だろう。

 図鑑によると、八重山諸島ではもっと普通に見られる魚らしい。
 たしかに水納島では、チラホラ目にする幼魚に比すと、大人模様を見かける機会は少ない。
 というか、これまた図鑑によれば雌雄の差は不明とあるんだけど、ひょっとして「大人の体色」と思っているものは実はオスの体色ってことはないですかね?

 それはともかく、彼らの口はヘンテコだ。
 いつもチューしているような口。
 これは、主食であるサンゴのポリプをついばむにはちょうどいいんだろう。でも正面から観ると………

 ……やっぱり変。

 マナベベラなんて、図鑑で見るだけではそうそう注目しない魚のひとつ。けれどこうして親しく(?)なると、多少は観る目が変わってくることもあるのだった。