「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 8月14日(土) 晴れ一時豪雨

南の風 おだやか 水温29度

 お盆商戦前半が終了した。
 前半と後半がどう区別されているのかというと、それはコスゲさんがいるかいないか、ということだけだったりする。

 ご滞在中、スライドショーで大勢のゲストを楽しませてくれる彼はとても早起きで、毎朝7時にはビーチにエントリーされていた。

 …つまり、その時間に合わせてタンクを準備しなければならない。

 夕刻もまた、2〜3時間潜って午後7時くらいにエキジット。それからタンクを回収しなければならないのだ。

 ちなみに、朝7時から夕方7時までのこの12時間のうち、コスゲさんが陸上にいる時間はせいぜい4時間ちょい。そのほとんどを海中で過ごしておられるのである。

 ご本人がこのお盆のご滞在中を称して「合宿」とおっしゃるのももっともだ。
 そして我々にとってもまた、他の時期には例のない「合宿」なのだった。

 そんなコスゲさんがボートでダイビングをする際、エキジット時に「ある儀式」を行うということはあまり知られていない。
 その儀式の模様を、順を追って見てみよう。

 あ、コスゲさんが戻ってきた!

 そして、カメラやフィンをボート上の人間に渡し終えた後、ラダーをそのまま上がるのかと思いきや、ラダー上でしばし豪快にスクワット。

 しかるのち、徐にラダーを上り、途中で立ち止まる。
 はて、何をしているのだろう??
 その答えはこれだ。

 汚水垂れ流し中!!
 そうなのである。
 長時間にわたるダイビング中、出物腫れ物ところ嫌わず。
 ウェットスーツ内はそもそも水がそれほど循環しないところへ、新たに加わった小さな水たちは、たちどころにウェットスーツ内に蔓延してしまう。

 彼はそれを、エキジット時に海水を襟元から大量に取り込み、小さな水もろとも一気に足元から流し落とそうとされているのだ。

 この「儀式」、船上から眺めている分には人畜無害ながら、コスゲさんの直後にエキジットしようとしている人間にとっては、極めて有害な事態になる。
 だって、ラダーの周りが緑色っぽいものなぁ……。

 え?
 あっ!!

 そう、こんな写真を撮っている私は、かなりの確率でコスゲ菌に毒されてしまっていると思われます………。

 コスゲさん合宿中にご一緒になられたみなさん、彼よりも先にエキジットされることを推奨いたします。