「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 9月14日(火) 晴れ夕方雷雨

南の風 おだやか 水温29度

 魚たちの多くが性転換をすることはよく知られている。
 ハナダイ類もその例にもれず、メスの中から選りすぐりの強者がオスになる。そしてそのオスが取り仕切るグループをハーレムと呼ぶ。

 ただ、周りに他のハーレムがない場合、メスからオスへの性転換がかなりスローモーというか不完全というか、いわゆる「オナベちゃん」状態のままになるケースがある。
 見かけはオナベちゃんでも、行動は完全にオスなので、おそらく生殖腺もオスに変化はしているのだろう。

 そんなオナベちゃんが、あるポイントに長年居続けているんだけど、10年ほど前は3、4匹だったメスたちが今では10匹超となり、立派なハーレムを形成している。
 それに併せてなのか、ずーっとオナベちゃん状態だったオスが、ついにオス模様になりかけくらいになってきた。

 まだまだ不完全ながら、以前に比べれば随分オスらしくなった。
 とはいえこんなにメスの数が増えてくると、うかうかしているとオスの座を奪われてしまうかもしれない。一刻も早く立派なオス模様になって、名実ともに地位を確たるものにしなければ。

 が。
 さすが長年オナベちゃんのままでいただけあって、彼はいたってのんきなのだった。

 アクビしている場合なんですか??