「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 10月22日(金) 豪雨のち曇り時々日差し夕方からまた雨

北東のち東の風 大きなうねりあり 水温26度

 「大規模な大雨被害が出た後には、オニヒトデが大量発生する」

 というようなことを、グレートバリアリーフでサンゴを研究している人がテレビで言っていた。

 海に流れ出る様々な物質のなかに、オニヒトデの幼生をはびこらせる何かがあるという話だったのだが、詳細は忘れてしまった。とにかく統計的に、雨が多いとオニヒトデが増えるのだ。

 奄美地方の今後のオニヒトデ情報に注目しよう。

 まぁしかし、オニヒトデの被害以前に、こんだけ真水が大量に流れ込んだら、サンゴにいい影響を与えるとは思えない。

 …と心配していたら、世界の海ではもっととんでもない事態になっているらしい。
 なんと、インド洋および東南アジア周辺海域では、ものすごい勢いで白化が進み、かなりのサンゴが死滅しようとしているらしいのだ。

 なんでも、高水温の塊がインド洋に流れ込んできたために水温が一気に上がった状態が続いたのだとか。高水温ってどれくらい??

 平年よりも4度も高いって。

 4度!?

 そりゃサンゴは白化するし、タコなら真っ赤に茹で上がるだろう……。

 低緯度地域はその仕組み的に台風が発生しないし、夏冬でそれほど気温が変わらないから、一度上がった水温が下がるには相当時間がかかるに違いない。

 98年の白化のときは、沖縄はもちろんのこと、洋の東西南北を問わず世界規模でサンゴが白化した。今年も八重山地方ではサンゴの白化が一部で騒がれていたものの、本島地方は今のところ特に問題はなさそうだ。

 とはいえ、ちょっとしたことですぐさま大量絶滅してしまうサンゴたち。白化から12年を経てせっかく回復した水納島のサンゴたちもまた、すでに危機に直面しているのだろうか………?

 奄美の大雨とか台風の異常発達とかとてつもない猛暑とかに鑑みるに、温暖化の臨界点はもうそこまで来ているような気がする。
 サンゴたちが危機的状況であることは間違いなさそうだ。


もう2度と失いたくない………