「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2011年 3月31日(木) 晴れ

東の風 おだやか 水温20度

 一昨日、昨日ととってもいい天気。
 朝晩は肌寒いものの、日中は風のないところにいれば暑いほどだった。

 が、そんな日に限ってお出かけ。
 島にいると、また天気が悪くなる…………

 …のかと思いきや、今日も朝から快晴!

 というわけで海に行ってきた。
 山々は新緑の美しい季節になり、すっかり春爛漫。海中もさぞかし夏の気配が訪れ始めてるかなぁ、なんて淡い期待を抱いてエントリーすると………

 寒ッ!!

 この冬はこれまでにもダイコンの水温表示が20を示すことがあった。とはいえ、あくまでもそれは斑状の水温分布で、場所によっては21度を示してもいた。

 ところが今日は、一帯がまんべんなく20度。
 オフの間はそれほど潜っているわけではないものの、この冬一番の寒さだった……。

 この冬一番って……
 あのぉ、翌日から4月なんですけど??

 いやあ、オープンを4月後半にしておいてよかった……。

 というか、この先半月で順調に水温は上がってくれるんでしょうか??

 そんな凍えるような海中で、今日はこの魚に注目していた。

 ご存知ミヤケテグリ。
 伊豆あたりでたくさん潜っておられる方にとってのヤマドリほど被写体になっているわけではなく、ニシキテグリほどのスターでもないこの魚、地味といえば地味ながら、見ていると飽きないカワイイ動きをする。

 でもフツーは、カメラを向けるとイヤイヤしてスィーッと陰に隠れてしまうため、じっくりおつきあいしづらい場合のほうが多い。

 ところが今日潜った場所は、普段から様々なサービスがお客さんを連れて行くところなので、ミヤケテグリ君も心得たもの。
 動いてはいるもののけっして逃げ去ったりすることはなく、それどころかときおりヒレを全開してくれるサービスぶり。

 おお、これはじっくり観てみよう。

 すると、やや陰になった岩の上を、わりと規則正しいローテーションで這いずり回っているようだった。

 ときおりアクビもする。

 カエルウオなんかとは違っておちょぼ口なので、これで精一杯のアクビらしい。
 なんかコスゲさんに似ている気が………。

 見ている間に、何度もヒレを全開にしていた。
 すべてシャッターチャンスなのだが、ちょっと陰になっていて暗かったために焦点がなかなか合わず、チャンスを逸することたびたび。昔はそれくらいの暗さだったら余裕だったのだが……。

 で、ようやくシャッターを押せたものの、

 後ろ向きの残念な写真に………。
 また今度じっくり撮らせてもらうことにしよう。

 あ、ちなみにこんだけ全開にするのはオスなので、背びれの小さなメスを相手に全開状態を待ってしまわないようご注意を。