「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

番外編
灯台日記

2011年 7月24日(日) 晴れ

北東のち西の風 うねりあり 水温27〜28度

 この週末、水納島の灯台はこういうことになっていた。

 

 いったいナニゴト??

 なんとこれは、海上保安庁主導の下、水納島の灯台が公開されていたのである。
 灯台の日でもなんでもないこの週末になぜ公開されていたのかというと、本部海洋祭りに合わせたためだ。先の台風6号で延期された海洋祭りはこの週末に開催されている。

 高いところと聞くと居ても立ってもいられなくなるバカと煙の見本のようなうちの奥さんが黙っていられるはずはなかった。まずはどれどれ……と様子を観にいってみると……

 ヒトッコヒトリーヌ。
 借り受けた水納小中学校のテントの下で、保安庁職員が寂しげにたたずんでいたのだという。
 …風にはためく万国旗がムナシイ。

 まぁたしかに本部町の広報誌にはこの灯台公開のイベント情報が前もって紹介されていたとはいえ、本部町民がわざわざ灯台を見るために水納島まで渡ってくるはずはなし、かといってビーチやシャワー室などで宣伝しているわけでもなし。

  炎天下の下、こんなところまでお客さんがゾロゾロ来るくらいなら、当雑貨屋さんは今頃大御殿になっていることだろう。保安庁といえでも所詮はお役所、お客さんを呼ぶための努力の必要性を知るはずはない。<という意味では雑貨屋さんもお役所ですか??

 とはいえあまりに客が訪れずにカワイソウなので、うちの奥さんの案内で僕も灯台に行ってみた次第。

 すると、てぐすね引いて(?)待っていたらしき職員のみなさんが、懇切丁寧に灯台を案内してくれる。

 でうかがったところによると、なんとなんとこの水納島の灯台は、昭和45年、すなわち1970年の完成以来、この日まで一度も公開されたことはなかったのだとか。
 つまりこの日このときが初公開なのである!!

 ついに一般市民の前にその内部を明らかにした水納島灯台、はたしてその中身にはいったい何が??

 

 ……ショボーイ。

 残波の灯台みたいに内部に階段があるわけじゃなし、自動点灯だから大げさなスイッチ類があるわけでもなし。
 ただ、床に据えられている草刈り機が、この灯台の立地条件を雄弁に物語っているのだった。

 そしてこの灯台公開イベントには、コスプレ機能もついていた。
 海上保安官の、かなり上級職の制服を着させてくれるのだ。

 

 うーん、なんだか趣が異なって見えるんですけど。
 とまぁそんな次第で、人知れず初公開をしていた水納島の灯台なのでした。

 ところで。
 上の写真にチラチラと見える我々以外の人物。
 そう、もちろんなちゅらる院長だ。
 早くから自身のサイトにてこの土曜日の休診を告げていた院長、いったいどこに遊びに行くのかなぁ…と思っていたら、水納島にやってきたのだった。

 
両手にシャコガイを持ってご満悦の院長。