全長 20cm
サイズも様子もニジハタに似ているけれど、肝心かなめの「ニ」の字が無いからわかりやすい。
見分けるのは容易なんだけど、水納島の場合、出会うのは簡単ではない。
というのもアカハナは、昼なお暗い深場の崖が好きらしく、水納島で普段潜っている砂地のポイントではまずお目にかかれないのだ(何度かリーフ際の浅いオーバーハングで目にした記憶がある……ような気がする)。
水納島の場合、そういった崖は水深30mよりも深くなってしまうことが多く、ゲストをご案内する機会はほとんどない。
個人的趣味で訪れる際はといえば、なにかしら他にマクロレンズ向きな目的がある場合がほとんどなので、アカハナのように中途半端なサイズの魚を撮っている場合じゃないことが多い。
そのためせっかくアカハナが意味ありげにすぐ近くから顔を覗かしてくれていても、こちらとしてはお呼びじゃないからスルー、ということがよくある。
体色は上の写真のように均一に朱に染まっていたり、薄めになって斑状の赤い模様を浮かべていることもあるのだけれど、スルーしてばっかりだから写真はこれ1枚しか無い。
1枚しか無いだけに、これがホントにアカハナなのかどうか、一応調べてみることにした。
近頃はネット上にいくらでも写真が出ているだろうから、図鑑をいちいち取り出さずとも、たちどころに疑問解決だ。
というわけで手っ取り早くネットで「アカハナ」と画像検索してみた。
すると、モニター上にズラリと出てくる画像は……
ジャブロー急襲作戦の際、シャア大佐の部下で水陸両用モビルスーツ・アッガイのパイロットだったこの方ばかり。
ええ、たしかに彼もアカハナですけどね…。
魚のアカハナを検索するためには、「ハタ科アカハナ」と書かねばならないのだった。
まぁたしかに、たとえダイバーであっても我々世代の男性なら、アカハナと聞いてハタの仲間を連想する人よりも、この方を思い浮かべるヒトのほうが多いかもしれない?
ともかく、また画像検索してこの赤鼻少尉の顔を観る羽目にならないようにするためにも、たまにはアカハナ目あてで深いところを訪れてみようっと。
※追記(2019年10月)
アカハナの写真は1枚しか無い…と思っていたところ、2017年にも撮っていた。
この年は古い28ミリレンズ(フルサイズのカメラではないので実質42ミリ)を使っていたので、アカハナにカメラを向ける機会があったのだった。