全長 13cm
はて、ダンダラトラギスなんて見たことあったっけ?
そう思われるのも無理はない。
少なくとも水納島では、リーフの外では見られず、リーフの中だけで暮らしているのである。
そのため通常のボートダイビングで出会う機会はまったくないのに対し、ビーチで海水浴をしているとフツーに出会うことができるトラギスだ。
トラギスたちは総じておちょぼ口のような顔形だけど、とりわけこのダンダラトラギスは、おかしいくらいに口がおちょぼおちょぼしている。
それもあって、他のトラギスたちに比べて思慮深げに見えなくもない。
見かけはともかく、好奇心旺盛なところはやはりトラギスっぽく、ビーチの海底を這いまわっていると、いつしか傍で彼らが視線を寄せていることに気づく。
これはおそらく雌雄と思われる(右がオス)。
最も身近な「海」でありながら、ビーチをはじめとするリーフ内で潜る機会がほとんどないワタシにとっては、そこでしか観られないだけに、ダンダラトラギスは会うたびに新鮮な気持ちになる。
もっとじっくりと長く付き合えば、知られざる面白おかしき彼らの日々の暮らしが、きっと観られるに違いない。
※追記(2023年11月)
上記本文を書いたのは2018年のことなんだけど、その後2020年くらいから、秋以降にリーフ内に潜る機会が随分増えた。
そのためこのダンダラトラギスに出会う機会も随分増えて、より一層思慮深げなご尊顔を拝むこともできたほか…
…チビにもちょくちょく会えている。
また、時には↓こういうシーンもあった。
ダンダラトラギス同様リーフ内限定のヤエヤマギンポとツーショット。
たしかに模様は似てはいるけど、まさかお互いに本気で間違っているわけじゃないよね?