全長 50cm(写真は30cmほど)
タイワンカマス同様、これまた確たる根拠があって「ホソカマス」認定できているわけではない。
けれど、お魚好きダイバーの社会がまだ大らかだった時代に
縦長に群れていたらホソカマス
という、おおざっぱでアテにならなそうな匂いをプンプン放つ説がまことしやかに出回っていた。
縦長に群れるというのは、↓こういうことと思われる。
…一目瞭然の隊形をご覧いただきたかったところながら、写真を撮ろうと近づくと彼らはすぐに逃げの態勢に入るため、それまでのおだやかに縦長だった群れの形が崩れてしまう。
ともかく、体がひときわ細長く見えて縦長隊形で群れていればホソカマス。
…と認定していたところに、もうひとつ参考になる見分け方を知った。
体側に走る2本の明瞭な線。
それ以外にこれといった模様が無ければホソカマス。
…と決めた(※個人の意見です)。
さてその暫定ホソカマス、水納島の砂地のポイントでは10cmほどの若魚がリーフ上の水面付近でアオリイカと一緒にいるのを観ることがある程度で、オトナクラスの群れにはまず会うことはない。
そのかわり岩場のポイントでは、普段あまりダイバーが訪れることがないということもあってか、ときおり思い出したように群れが出現してくれることがある。
それが停めてあるボートの下…ということもある。
1匹のサイズはせいぜい30cmほどながら、これを脳内変換で1m弱くらいあると思い込んでしまえば……
おお、なかなかの迫力!
30cmだけど。
渦巻くバラクーダなど望むべくもない水納島では、たとえ小さくともカマスが群れてくれていれば、太陽もひときわ輝くのだった。