水納島の魚たち

イチモンジスズメダイ

全長 7cm(写真は2cmほどの幼魚)

 ルリスズメダイの仲間に、こんな子がいたなんて知らなかった!!

 ……という方がいらっしゃってもおかしくはない。

 というのも、このスズメダイはリーフの外ではまず見られないといってよく、むしろビーチで海水浴をしている方のほうがよっぽど目にしていると思われる。

 ただしビーチにいるといっても、残念ながらそこかしこで群れ集っているわけではない。

 1匹1匹が縄張りを持つタイプのスズメダイなので、ポツポツポツ…という具合に点在している程度でしか観られないのだ。

 そのうえ上の写真の子は随分小さな子供であって、成長すると、みなさんのご想像どおり、地味地味ジミーになってしまう。

 その前段階は、体に色が増えていくくらいで、まだ美しさは保たれている。

 でもここからさらに成長すると…

 くすみ始めた体に、この先消えていく感たっぷりの青いライン。

 このあとの地味地味ジミーな姿形は、容易にご想像いただけよう。

 …といいつつ、あまりにも地味すぎてスルーしてしまうのか、恥ずかしながらワタシはこれまで海中でオトナを認識したことはないのだった。