3cm
水納島でフツーに観られるサンカクハゼの仲間は出尽くしたかな…と思っていたところ、まったく予想外のサンカクハゼ系がふとしたはずみで目の前にいた。
そこはゴイシサンカクハゼやハタタテサンカクハゼなど、岩陰になって暗くなる砂底環境を好むサンカクハゼ類がコンスタントに観られるところなのだけど、冒頭の写真の子は、フツーに表通り(?)にチョコンと鎮座していたのだ。
目を皿のようにしてサンカクハゼ系をサーチしていたわけじゃなし、これが5年前だったらスルーしていたかもしれない。
しかしこのお魚コーナーにてサンカクハゼ系に注目したばかり(といっても2年経ってるけど…)だったおかげで、フツーにチョコンといるそのハゼが、これまで観たことがない(認識したことがない)サンカクハゼの仲間であることがすぐにわかった。
パッと見はどこといって特徴が無さそうに見えつつも、各ヒレを彩る淡く朧な白い模様が海中では印象的で、とってもエレガントに見えた。
印象的ではあっても誰だかわからないから後刻調べてみたところ、これはどうやらカタボシサンカクハゼっぽい。
胸ビレの上あたりを肩に見立て、そこに黒い点があるからこの名があるのだろう。
図鑑で目にするこのハゼの写真は、底砂の色が異なるためにハゼが体色を環境に合わせているために全然別の種類に見えるのだけど、そこで解説されている特徴はズバリこのハゼだ。
これまでもフツーにいたのにまったく気づけなかったのだろうか、それともなにげに千載一遇なのだろうか?
世間ではどうであれ、個人的には人生初遭遇。
それをうっかりスルーすることなく、しっかり認識できた自分を褒め称えたのは言うまでもない。
※追記(2022年5月)
せっかく気持ちよく自分を褒め称えたばかりだというのに。
過去に撮った写真を振り返っていたところ、一昨年(2020年)暮れにこのような写真を撮っていた。
さすがに見慣れないサンカクハゼの仲間だということはわかったので、拙日記にて「このサンカクハゼはいったい誰でしょう?」などと書いていたワタシ。
うーむ…どう見てもカタボシサンカクハゼだし、昔から図鑑に載っているというのに、なぜわからなかったのだろう。
おそらく図鑑に掲載されている濃い体色のものと、白い砂底環境バージョンとの違い埋める脳内変換がうまくできていなかったのだろう…。