全長 30cm
多様なブダイの仲間たちは、同じような水深で観られるものでも環境には選り好みがあって、水納島で普段よく潜っている北東側のリーフ際では全然観られないのに、少しばかり場所を変えて南側に行くとちょいちょい目にすることがある、という種類もいる。
このカワリブダイもそのひとつで、図鑑の説明では「内湾の浅いサンゴ礁や礁池の枝サンゴの多く生息する場所で見られる」とある。
ちょくちょく出会っているのはリーフ内ではなくリーフの外側の際なんだけど、水納島の南側のリーフの外はパッチ上にリーフが点在しているために、リーフの内側と外側はクッキリハッキリ分かれていないため、本来リーフ内を好むブダイ類もスイスイ心地よく泳げる環境なのかもしれない。
また、南側のリーフ内では北東側に比べて枝状のミドリイシが大きく育って群生しているため、それもまたカワリブダイの好みに合っているのだろう。
とはいえブダイのこと、似たような色形だとすぐに区別がつかないという方もいらっしゃるかもしれない。
でもカワリブダイのメスは、冒頭の写真のように実にわかりやすい模様をしている。
それに比べると、オスはいわゆるブダイ色。
ブダイビギナーが他と区別するのは難しい。
その点たとえ付け焼刃でもひところベラベラブダイバーになっていたワタシには、このオスでさえ他とまったく異なって見えるのであった。フフフ…。
メスの色味から想像がつくように、カワリブダイのチビターレは美しいレモン色をしており、かつてカモメ岩のリーフ内で目にしたことがある記憶があるものの、あいにく画像記録がない。
遠めに捉えたヘナチョコ画像だけながら、オトナはようやくオスメスを記録に残すことができたので、次回は幼魚との遭遇に期待しよう。