全長 5cm
2019年のシーズンが終わり、桟橋周辺やビーチからすっかりひと気が無くなった頃、桟橋脇のサンゴ群落に集まっているチビチビチョウチョウウオたちを観ようと、数日続けて桟橋脇で潜っていた。
すると、5cmほどの細長い魚がクネクネと泳いでいる姿が遠目に見えた。
オオメワラスボ系の魚だということはわかったものの、はて何ワラスボだろう?
近づいてみたところ、体のラインは黒だ。
となると、ニシキオオメワラスボでもダイダイオオメワラスボでもない。
これまで観たことがあるオオメワラスボ系の魚といえば、白い砂地ではほぼ無地に見えるクロエリオオメワラスボか、オレンジラインが美しいニシキオオメワラスボやダイダイオオメワラスボくらいしかない。
なので人生初であることは間違いない。
而してその正体は?
後刻調べてみると、まさにこれがザ・オオメワラスボなのだった。
図鑑的解説によれば、河口域や内湾の湾奥やインリーフといった、とっても浅い砂泥底、礫底、砂底といったところで観られる魚だそうだ。
まさにおっしゃるとおりの場所。
しょっちゅうビーチで潜っておられる巨匠コスゲさんは、フツーにいつでも会っている魚なんだろうか。
フツーに居るのかどうかはともかく、個人的には水納島在住25シーズン目にして初めて出会ったオオメワラスボ。
近づくとすぐさま砂底に逃げ込むかと思いきや、クネクネしつつわりと長い時間ランデブーさせてくれた。
さすが本家本元オオメワラスボ、その下顎は、やはりガッシリしっかりしている。
彼らはこの口でいったい何を食べているのだろう。
ビーチでいつでも会えるのなら、時間無制限1本勝負でずっと観ていれば、その謎はすぐさま解き明かされることだろう。
※翌日行ったら姿は見えなかった…。
※追記(2022年12月)
ここ数年はモロモロの事情でビーチで潜る機会が以前より増えていることもあって、オオメワラスボはわりとちょくちょく目にすることがわかってきている。