全長 12cm
普通にいるにもかかわらず、ボートダイビングばかりやっているとお目にかかることができない魚たちがけっこういる。
このシマスズメダイも、水納島での通常のボートダイビングだったら、まず目にすることはないだろう。
というのも、彼らはとっても浅いところで暮らしているからだ。
浅いといっても海水浴場エリアとかリーフの上といった、ヒトが行こうと思えばフツーに行けるところですらなく、波が当たって砕けるような場所を好む。
なのでこのシマスズメダイを水納島で手っ取り早く見ようと思えば、防波堤の周辺に行けばよい。
行けばよいといっても、シーズン中のそのような場所はボートやジェットスキーの往来がひっきりなしの区域になってしまうから、おいそれとそんなところで遊んでいられない。
その点海で遊ぶ人などヒトッコヒトリーヌ状態のオフシーズンなら、誰憚らず遊びに行くことができる。
……そこまでして会いたくなるほど美しくカワイイスズメダイか、と問われると身もフタも無くなりますけどね。
※追記(2021年11月)
防波堤の周辺まで行かずとも、もっと近いところで彼らシマスズメダイに会える場所があった。
カモメ岩の浜のエントリー口、潮が引いていたら膝下30cmくらいの浅い岩盤上で、オトナのシマスズメダイが縄張りを主張するかのごとくひっきりなしに行き来していたのだ。
ここは海水浴場エリアのように砂浜がずっと続くわけではなく、波打ち際に岩盤が露出している場所が多いから、シマスズメダイにとってはおあつらえ向きの暮らしの場になっているのだろう。
※追記(2023年1月)
上の追記で述べている場所と同じようなところには、シマスズメダイのチビたちもよく観られることがわかった。
潮が引いた後のタイドプールを覗いてみると、↑これよりもさらに小さなチビターレが、3〜4匹泳いでいることもある。
いずれにしろ、ボートダイビングではまったく縁がない魚であることは間違いない。