25cm
ヒトミハタの稿でも触れているように、リーフエッジ付近やリーフ際で見られるマハタ属のハタたちは似たような模様のものが多く、かといって眼を引く美しさというわけでもないから、おおむね脇役路線を歩んでいる。
とはいえ「名脇役」という呼称があるように、たとえ脇役でもお馴染みさんで、会えばすぐに名前がすぐに出てくるほどその知名度は高い。
一方冒頭の写真のハタは、画像ファイルに記してある日付を見るかぎりでは2008年5月に撮ったもののようながら、それから10年を経てもどこの誰なのか、確信が持てないままでいた。
今回もう一度調べてみたところ、どうやらこのハタはスミツキハタらしい。
体の網目模様……
胸ビレにまで点々模様…
背中の中央付近にひと際黒いスミ付き…
…といった特徴を有するマハタ属のハタは、他にはいない、といういたって消極的な根拠ではあるけれど。
ペンディングしたまま我が豆腐脳の海馬の奥底で記憶が融解してしまったため、いったいどこのどういうところで撮ったのかさっぱり覚えていないものの、おそらくはリーフ際の、このテのハタが他にも観られるゾーンだったのだろう。
ただ、スミツキハタの写真はこの時撮った一連の写真しかない。
滅多に出会わないから撮れないでいるのか、出会っても「名も無き脇役」だからカメラを向けていないだけなのか、なにしろ眼の端にも止まらないエキストラ扱いだっただけに、そのあたりの記憶もないときたもんだ。
はたして水納島ではフツーに観られるハタなのか、ハタマタまたと会えないハタなのか。
まずはそこから「注視」してみよう。
…って、実はスミツキハタじゃなかったりしたらゴメンナサイ。