全長 35mm
ベニハゼにそっくりなチゴベニハゼは、居場所もベニハゼとほとんど同じ。
そもそも両者を区別する必要があるのかってくらい似ているから、語呂の良さもあって個人的には全部「チゴベニハゼ」にしていた時期もあった。
ところが海中ではクラシカルアイのために不可能でも、写真で確認できさえすれば、両者はわりとたやすく区別できることを知った。
いくつかある識別点のうち最もわかりやすいのは、背ビレ(第1背ビレの第2棘)がピヨンと伸長するところ。
ただしピヨンの度合いは個体ごとに微妙で(オスメスの違い?)、見比べればともかく、それがホントにピヨンとなっているのかどうか判別がムツカシイこともある。
そういう場合は、体後半部の腹側の白点の有無(楕円内)を要チェック。
当該箇所に白点があれば、チゴベニハゼということになるそうな。
以上をふまえれば、冒頭の写真は間違いなくチゴベニハゼだし、↓これはベニハゼってことで間違いないっぽい。
ところが、撮っている時には気づいてもいないことながら、たまに↓こういうものもいる。
背ビレを見るかぎりではどう見てもベニハゼなんだけど、ベニハゼには無いはずの腹部下側の白点があるんですけど…。
いずれにせよ、背ビレも腹下の白点も、クラシカルアイでは撮った画像を後刻PC画面サイズで観なきゃ判別不能だ。
でも明らかにチゴベニハゼということがわかるものをよく観れば、チゴベニハゼの顔はベニハゼに比べて随分青っぽい。
これは撮り方のせいなのだろうか。
念のためネット上に「チゴベニハゼ」として紹介されている画像をチェックしてみると、あらあら、ほぼほぼみんな顔が青っぽいじゃないか。
顔が青っぽいかどうかは、クラシカルアイでも海中でなんとか視認可能だ。
これで区別できるのだったら、なにもわざわざ横から模様を見せてもらわなくても、顔さえ見えれば問題なしになる。
ひょっとしてチゴベニハゼの「稚児」とは、顔が青いことに由来しているとか??
ともかく両者の区別がついたところで、あらためて↑先ほどのチゴベニハゼを観ていると、ホバリングしてくれた。
でもそのアクションレベルは、やっぱり稚児級?
※追記(2020年12月)
秋が深まってもいろんな幼魚の姿が観られた今年(2020年)10月末に、チゴベニハゼの稚児級チビターレに出会った。
人生最小級1cm。
オトナのチゴベニハゼはなかなか横から撮らせてくれないのに、チビだからまだ世間ずれしていないのか、ほぼ真横から拝ませてもらえた。
ちなみにその背ビレを見てみると…
チョビッと伸びかけ。
1cmほどのチビターレでも、チゴベニハゼっぽくなろうとしているのだなぁ…(顔はまだそれほど青くないけど)。