マイチョコウミウシ  ドーリス科

写真の個体の大きさ 13ミリ

 緻密なマーケティング調査によってターゲットを若い女性に絞り、効率よくウミウシブームの到来を狙った……
 
 …かどうかは知らないけれど、とにかくウミウシにはいわゆるスイーツ系の名前がついているものが多い。
 このマイチョコウミウシも、和名が初めて載った図鑑には、
 
 「ホワイトチョコの上にブラックチップチョコをぴっぴっと垂らしたものを想定した。ヘタだけど心のこもったバレンタインデーの贈り物、わたしの作ったチョコ」
 
 という意味で「マイチョコ」ウミウシという名前にしたと書かれてある。
 
 ウミウシの名前に深い意味を探ってはいけない。
 
 ちなみにその図鑑には、直近3年間では一度も出会っていないレアものである、と書かれてあるんだけど、その後に出た同じ著者による図鑑には、
 
 「あまり環境を選ばず、通年やや稀に見られる」
 
 という具合に、レア度がかなり減退した。
 これは著者のウミウシサーチ能力が格段にアップしたからか、このウミウシの増減サイクルが長い周期になっているためなのか、どっちなのだろう?
 
 その後ずっと通年やや稀に見られるのだろうか。
 水納島では……というか、我々の場合はサーチ能力にモンダイがあるので、いまだに滅多に見られないウミウシだ。
 
 それでも過去に何度か目にしたことはあるものの、これまたいずれの場合もガイド中。
 
 今回初めて写真として残すことができたのだった。