全長 15cmほど
2019年の10月半ば、まだシーズン中だというのに荒れ狂う季節風のせいで連絡船が欠航していた日のこと。
海は荒れ狂ってはいてもお天気は上々だったのでのんびり散歩していたところ、数年前から気にかかっていた冬鳥が、今年も渡ってきていることに気がついた。
カシラダカの稿でも触れている、尾羽の両サイドに白い帯模様があるスズメ大の鳥さんたちだ
飛んでいる時にだけ見えるその白い帯模様、それまでは飛び去るところしか観られなかったから、体はどんな色模様なのかちゃんと目にしたことがなかったのだけど、その日の散歩の際に、白い帯模様を見せて飛び立ったあと、枯れ枝に止まってくれた。
野鳥図鑑とネット上の画像をリサーチしてみたところ、どうやらこの鳥はコホオアカというらしい。
1羽をクローズアップ。
陰になってしまっているからわかりづらいものの、頬の部分がほんのり赤っぽいので「頬赤」という名がついているようだ。
2010年刊の「沖縄の野鳥」という図鑑によると、県内では秋から春にかけて見られるものの、数は少ないと記されているから、目にする機会は少ないのだろう。
この当時はまだカシラダカを認識していなかったため、「尾羽白帯模様=コホオアカ」と納得してしまい、それ以前に目にしていた尾羽白帯模様はみんなコホオアカ…と断定してしまった。
ところがカシラダカの稿で紹介しているように、それはどうもアヤシくなってきた。
尾羽の白帯模様がアテにならないとなると、やはり特徴的なご尊顔を拝し奉るしかコホオアカ認定するすべがない。
そのチャンスは、3年後に訪れた。
どういうわけだか、ガメラ君の飼育スペース内を数日間エサ場にしていたのだ。
ガメ公にとっては柵でも、小鳥にとっては出入り自由の止まり木のようなものだから、柵の内外を自在に行き来して、洗濯機そばのコンクリートの上でもエサを見つけて食べていた。
コホオアカって、こんなに人家に馴染む野鳥だったのか…。
すぐそばというわけではないものの、わりと近くからワタシが見ている前で、庭の芝生上をピョンピョンしてエサを探していた。
こうして特徴的な顔を見せつけてくれればコホオアカであることがすぐにわかる…
…って、先ほどのリンク先のカシラダカの稿で紹介している、灯台近くにいた10羽ほどのうちの少なくとも1羽(写真下)は、コホオアカなんじゃなかろうか?
この年も尾羽白帯模様の鳥さんの姿がやたらと多く、それらがコホオアカだったのか、別の鳥さんなのか、結局のところ確たるところは何もわからないまま終わってしまった。
でも種類を問わず似たような鳥さんたちがみんな一緒に過ごしているとなると、尾羽の模様だけではどうしようもなさそうだ…。