体長 8mmほど
パッと見だけなら「エビ?」と思ってしまいそうな、アミの仲間。
アミの仲間だということはわかったものの、では何という種類なのかというところまではわからない。
なので個人的にわかりやすく、背筋…というか尾がわりとまっすぐスタイルのものをまとめて「アミの仲間・1」、略してアミ1とした。
アミ1のうち茶系の色がついているものは、砂底にさりげなくポツンといることが多い。
↑これは冒頭の写真と同じ種類だと思われるもので、上から見るとこんな感じ。
もう少し色が薄いタイプを見かけることもあれば…
茶というよりはオレンジに近いものもいた。
これらが同じ種類なのかどうかは不明ながら、たとえ別種でもかなり近い仲間と思われる。
一方、同じような姿勢をしてはいるものの、透明系のタイプもいる。
ただ色がついていないというだけではなく、鼻面(?)のあたりの雰囲気も違って見えるところからすると、これは別系統のアミなんだろうか。
この透明タイプは、どういうわけだか藻が生えやすいらしい(茶系は目立たないだけかも)。
また、茶色系のものに比べ、↓このようにプイ~ン…とホバリングすることが多い。
↓このアミなどは、最初有機物の塊のようなものに乗っかっているのかなと思っていたところ…
それを抱えたまま(?)プイ~ン…と泳いでいた。
これはエサか何かで、能動的に持ち運んでいるのだろうか。
それとも…ひょっとして寄生虫とか?
そういえば、これまで紹介してきた一連の写真のなかには、お腹がポッコリ膨らんでいるものがいくつか見られる。
これは卵?それとも寄生虫?
ヒメオオメアミの稿でも紹介しているように、アミヤドリムシなるアミ類専属の寄生虫がいるのだけど、これがはたして寄生虫かどうかは不明だ。
一方、これは間違いなくアミヤドリムシ系でしょう…と断言できそうなのがこちら。
ではこれは?
拡大。
寄生虫ですよね?これ。
アミヤドリムシの仲間はオスとメスで形態が異なり、オスはメスに比べて随分小さく細長いそうなのだけど、これはそのオスなのかな?
以上紹介してきたアミたちはそれぞれいつも単独でいるのに対し、水温が温かくなり始める梅雨半ばくらいになると、海中にはアミの団体様がワッと湧き出てくる。
砂底に点在する根の流れの陰になるあたりに、まるでお天気が崩れる前の蚊柱のように湧いている様子を初めて見た時は、何かの魚の稚魚集団なのかと思ったものだった。
ところがつぶさに観てみると…
さらに倍。
アミ!
こういうクリーチャーたちがワッと湧き出てくるたびに、「豊饒の海」の力を強く感じさせてもらえる。
この湧き出るアミ集団はまだ幼生形態なのか、それともこれがオトナなのか、詳らかなところはさっぱり不明だけど、サイズはせいぜい2mmほど。
そんなスモールクリーチャーにも…
…しっかり寄生虫が。
ずっと泳ぎ回っている小さな小さな生き物に、何食わぬ顔でくっついているパラサイト。
なにげ彼ら寄生虫たちが、最も逞しいのかもしれない…。