(Haptosquilla trispinosa)
体長 3cm(推定)
オトナになっても5cm前後の小さい種類のシャコを入念にサーチしたことはないものの、何かの拍子にふと目に入ることはある。
冒頭の写真の小さなシャコも、たまたま目をやった岩の表面に開いた穴からひょっこり顔を出していたもの。
穴からさらに身を乗り出してくれるわけでもなく、ただジッと中からこちらの様子をうかがっているだけだったけど、観たことがないような気がしたのでパシャパシャ…と何枚か撮っておいた。
撮った写真を並べてみると、ジッとしているようでいて、その目は絶えずキョロキョロしていることがわかる。
はてさて、この小さなシャコは誰だろう?
とにかく小さなシャコ系となると、国内で刊行されている図鑑には掲載されていないものばかりだから、ひと昔前ならすぐさまお手上げになっていた。
ところが今のネット社会では、信頼度はいささか低めながらも似たような種類の画像がいともたやすく探し出せることが多く、そこに学名が記されていれば捜索対象は外国語のサイトにまで広がるから、それを手掛かりに瓜二つの画像にまでたどり着くことができる。
その方法で調べてみたところ、胸(?)のあたりに2つ見える蛍光ブルーという特徴を持つシャコたちウニシャコ科にいくつかいて、どうやらこのシャコはウニシャコ科の1種Haptosquilla trispinosaであるっぽい。
和名はおろか、Haptosquillaという属名にも和属名が無いため、範囲をより狭めて言うならHaptosquilla属の1種ということになる。
なるほど、言われてみると、巣穴から身を乗り出すことなく外をうかがう様子は、ザ・ウニシャコに似ている。
もっとも、正体が判明したところで、7年前(2015年)に出会ったきりのシャコ君に再び会えるかどうかは甚だ心もとない。
案外フツーにいるのかな?