20・消えたふくみみ?
我々が次に目指すのは、ご存知ふくみみ家。 そんなに続けてしつこくお邪魔することはないじゃないかって言われそうだ。 ただし、ふくみみ・おーほりはこの日日中仕事で、ユイマルは学校ということだった。 父ちゃんと長男不在の家族。 あれ?こんな集落、道中にあったっけ? と思っていたら、いきなり「琉球真珠」の看板が。 川平湾じゃんッ!! そういえばさっき、大き目のT字路があったっけ。 <……って、カーナビついてんだろ?? だから使えないんだってば。 にもかかわらず、川平湾へ続く道のほうが太い直線で、さらに北部へと続く外環道が右折になっているってあたりが、石垣島における川平湾の底知れぬ存在感のでかさってところなのだろう。 その時点で、現在川平湾付近という旨、うちの奥さんが電話でふくみみ・のりだーに伝えていた。 「だったらそこから30分くらいですねー」 で、本当に30分くらいで到着した。 こんにっちはー!! シーン………。 あれ? でも、先ほどまで人がいました感たっぷりに、居間の電気が灯っている。 しょうがないので、庭にいるアヒルさんやニワトリさんと戯れていると、ガレージ側の入り口にヒトの気配が。 「すみません、私、クボザキと申しますが……」 あ、エコツアーふくみみの大事なお客さんだったらどうしよう!! 慌てて身なりを整え応対するワタシ。 「このたびは私どもの宗教のお話をさせていただこうと………」 あ………。 すかさず応えた。 すみません、私どもは客で、住人さんたちは留守のようですよ。 そう言うと、宗教関係者は近隣の家に矛先を変えてくれた。 でも……。 それにしてものりだー、どこに行っちゃったんだろ? まさか、子供が突然転んでおでこから血を噴出してしまって、急ぎ医者へ行ったとか? その他いろんな「まさか」が去来するなか、そのどれもが彼女ならありそうな気がして、腹が減るわ身動き取れないわで困り果てていたとき。 道の先から、乳母車を押すのりだーとキッズの姿が。 実にの〜んびり歩いているではないか。 どうやら次男ツムグが、我々が到着しそうなタイミングで突如行方不明になったので、そのあたりまで捜索に行っていたらしい。 久しぶりの再会の挨拶もそこそこに、ではではこの昼の目的地へ出発〜〜〜!! |