5・再会は160センチ
空港に到着した我々は、明日のマラソンの受付を済ませるべく、ヒサコさんの車に乗せてもらって石垣市中央運動公園に向かった。当日のスタート&ゴール地点になる会場だ。 おお、さすが日本陸連公認の公式フルマラソン大会、そこかしこでスポンサーの幟が風にたなびいている。 明日がマラソン大会である、という「ゲンジツ」をなるべく忘れようとしていたのに、イヤでも臨場感に見舞われてしまう。 この中に昼間からビールを飲んでいた人が我々以外にいるのだろうか?? 受付を済ませたあと、一足先にA&Wで待っているというYさんとマサカッちゃんの奥さんに会いに行った。 一別以来幾星霜……という人たちと久しぶりに会い、テンション上がりまくりのうちの奥さん。 この興奮が、まさかあのような事態を招こうとは……。 ひとしきりA&Wでゆんたくしたあと、我々は一足お先に今日、明日のネグラであるホテルに送ってもらった。 うちの奥さんが手配してくれたエアチケット&ホテルのパックツアーでは、宿にもいくつか選択肢があった。マラソン会場に近い場所を選ぶ手もあったものの、それよりもなによりも大事なのは、湯船が広くてベッドが広くて部屋も広いところ。 客室に入ってみると、たしかに広い。 部屋の窓から、海の向こうに竹富島が見える。 …と思っていたのだけれど。 石垣島には、どういうわけか友人知人がたくさんいる。 最近はお互いにすっかり無沙汰を決め込んでしまい、年賀状のやりとりだけになっていたこともあって、この機会に是非会うつもりでいた。 でも…… 「案内するよ!」 と案内役を買って出てくれた。 「だいじょーぶ、今日は父ちゃんいないから!!」 つまり父ちゃん島Pがいると痛飲してしまうことになるけど、今日は父ちゃんは仕事で島にいないから(彼の職場は小浜島)大丈夫だ、というわけだ。 でも、あなたもけっこう飲むんでないの?? という厳然たるジジツは、彼女の言う「だいじょーぶ」には含まれていないようだった……。 ともかく、うみんちゅ居酒屋「源」というところで7時、ということになり、それに合わせてホテルのロビーに降りた。 彼らも間違いなく明日のマラソン大会の出場者である。 それにくらべ、これから居酒屋にくりだそうという我々ときたら……。 店には、島Pの娘も食事ついでに一緒に来るという。 …と思っていたら。 おまけに!!
……というのはネタのための演出です(汗)。
もう160センチもあるって。 ちなみに彼女は、この写真のモデルでもある。 いやあ、月日って確実に先へ先へと進んでるんですなぁ。そりゃ僕たちもおっさんおばはんになるわけだ………。 現在中学1年生の彼女は、バドミントン部に所属している。 それはひとえに、小さい頃から母ちゃんに鍛えられてきたからこそで、今もなお母ちゃんカナエ嬢は、バドミントン部の臨時コーチとして子供たちの練習を見ているのだとか。 いつの間に星一徹に?? 中学生の頃には同じくバドミントン部だったというお姉ちゃんのほうも、那覇で行われる中体連の県大会に出場していたのだそうだ。 そうか、島P一家はバドミントン一家だったのか。 元サンシャイン国際水族館館長のYさんは、知る人ぞ知る、大学時代は硬派なバドミントン部員としてならし、社会人になってからも社会人チームの一員としてずーッとバドミントンを続けておられたのである。 島P一家とは本来まったく無縁なはずのサンシャインチーム旗頭Yさんと、我々の同級生との接点がバドミントンに見出された。 祝杯になるかヤケ酒になるかはわからないけど、マラソン当日の夜はとにかく飲みましょう、とダイビングクラブOB関係者に声をかけていたため、Yさんたちとはその翌日に落ち合う段取りをつけていた。 というわけで、この居酒屋から関係各方面に連絡し、翌日の段取りと手配をパパパと済ませた次第。<うちの奥さんが。<酒が絡むと手早い。 そんなこんなで、八重山ならではのオオタニワタリの新芽を炒めたものなどを賞味しつつ、まぁとにかく乾杯を……って飲み始めた生ビールは、いつしか4杯目に突入。 あれ?たしか明日はマラソンのはずなんだけど。 いいのかこれで?? いいのだ。明日は明日の風が吹………………いたら超暴風だったりして。 |