4・まさかのアスリート
不安が夜の帳のように心を覆い尽くし、旅行に行くというワクワク感は微塵も膨れないまま、ついに石垣へ旅立つ日となってしまった。 石垣島へは飛行機で行く。 我々が乗る便はお昼すぎの出発だったので、那覇空港でまずは早お昼を。
はい、すみません、午前中から飲んでます(汗)。 くぅーッ!! 冬はやはり味の濃いビールが美味い。 飛行機で行く…とはいっても、せいぜい飛行時間は小一時間ほどなので、離陸したと思ったらすぐさま着陸準備のアナウンスが流れた。 いよいよ石垣島上陸だ。 彼女は、当サイト旅行記の「あんきにはいってくれんさい」(飛騨高山紀行)に登場する。同じくそこに登場するうちの奥さんの元上司氏(以下Yさん)の奥様で、かの旅行の際には僕の窮地を救ってくださった方でもある。(そのエピソードは こちら) そんな彼女がなぜ石垣島で我々を迎えてくれるのか。 それからすでに3年経ち、今ではすっかりイシガキンチュになっているのだ。 ターミナルの屋上の展望デッキから手を振って迎えてくれていたヒサコさんの横に、もう一人見覚えのある人物がいた。 彼もまたサンシャイン国際水族館つながりで、うちの奥さんの1年後輩にあたる。 もともとYさんご夫妻からマサカッちゃんも参戦する旨はお聞きしていた。 空港から街中へ繰り出す間に、直接彼に問うてみた。 「3時間20分です」 え"ッ!? さ……3時間台の前半???? オリンピックレベルになると2時間台前半だから、詳しくない方からすれば3時間なんて普通に思われるかもしれない。 マラソンしている方にとっての3時間59分と4時間00分というのは雲泥の差といってもいいくらいで、3時間台というのはいわばステータスなのである。ゴルフで言うならシングルの腕前といったところだろう。 そんな物凄い男だったとはツユ知らず、まぁ一緒にチンタラ走りましょうやぁモードでいた我々夫婦は、一気にオマタひゅうン状態の緊張を強いられたのだった。 これで前半でのリタイアなんてことになったら…………めっちゃかっこ悪いなぁ。 |