翌朝。 が。 ただただ悔しかった…………。 だってあなた、この温泉ホテルでの部屋飲みこそが、その日最大のイベントだったんですぜ。 これを悔しがらずになんとする。 〜♪だって、しょうがないじゃない 前日を振り返ってみよう。 考えてみれば最初からテンパイ一歩手前、ほぼイーシャンテン状態だったのだ。 シーズン中、連日のように遅くまで飲んでいる我々に、よく体が保ちますねぇ…と呆れられる方が多い。 この夕寝さえあれば!! ま、しかし、それは無理な話なのだった。 なので、後悔しようがないのである。 ちなみにうちの奥さんはといえば、女子部屋、それも恐るべきB型軍団だらけの部屋だから、夕刻のひととき、誰もが誰に気兼ねすることなく思いのままに昼寝できたのだという……。 そんな一夜が明けると、窓の外には雪がちらついていた。 いや、チラつくなどという量ではない。 というわけで、朝食前の朝風呂。 肌を斬らんばかりに冷たい大気と、天国のように温かな湯とのギャップがいいんですよぉ、と先に入っておられたTさんがおっしゃる。 朝食を各自でとったあと、ホテルのチェックアウトだ。 そういうこともあって、やたらと遠い駐車場に停めてあるそれぞれの車をエントランス近辺まで回して来る時間、多少ロビーで時間があった。 そんなロビーで、やおら北のマスターが全仙台チームを代表して、我々にとあるものを手渡してくださった。 え? 手渡されたBar KOSHIならではのシングルモルトのお酒のケースには、こういう文字が書かれてあった。 Miss CROISSANT 冥加樽。 そして背面にはスリットが。 北のマスターのお店の売り上げに貢献しよう!などと大口を叩いてノコノコ仙台にやってきておきながら、大事な夜には誰よりも早く沈してしまうようなワタクシが、義援金を受け取ってしまうなんて……。 まことに……まことに申し訳ない、かたじけない。 全国の皆様、仙台へお越しの際には、 Bar KOSHIへ是非!(場所はこちらをご参照ください)。杜の都の味わい深い素敵な夜が、貴方をお待ちしております!! ※デスラー総統にポチッとボタンを押されてしまいそうな方はご遠慮ください……笑) 一夜をともに過ごした仙台チームZや、仙台チーム別働隊M一家とはここでお別れだ。 そして我々は。 そのTさん号は、一夜明けてこんなことになっていた。 ロビーではたしか他所のお客さんが、フロントガラスが凍ってしまっていて前が見えないから、解けるまで待つしかない、なんて途方に暮れた話をしていたっけ。 この日我々はまた別の場所を訪ねる予定なのだけれど、こんなに雪が降っていて大丈夫なんだろうか。 「ここは山形に近い山沿いだから雪が降ってますけど、多分市街とか海沿いは降ってないと思いますよ。」 そうTさんが確信されていた。 さて。 このあと我々は、いったいどこを訪れるのか。 |