全長 30cm
ベニゴンベを目にする機会が滅多にないのは、そもそも個体数が少ないからであるのに対し、このイソゴンベは、たくさんいるにもかかわらず、目にする機会がほとんどない。
住んでいるところが浅すぎるのだ。
そのため、通常のボートダイビングによるファンダイビングではなかなか出会う機会がない。
浅いといっても海水浴場などリーフ内にいるわけではなく、春の大潮の干潮時に干出するくらいのリーフ上だ。
そこはすなわち、ターボスネイルゾーン。
実はイソゴンベは、ターボスネイル生息密度調査中にリーフ上を泳いでいるときに、とてもお馴染みの魚なのだ。
お馴染みではあるけれど、イソゴンベはハタの一種かと見紛うほどに巨大な体をしているくせにたいそう警戒心が強く、何かというとそばに寄ってくることもあるミナミゴンベなどとホントに同じ仲間かと疑うほど。
でも彼らがいるリーフの上は、ウスボンヤリしているとたちまち命を失うかもしれない危険な場所であろうことを考えれば(食ったら美味そうだもの…)、それもまた生き残る術なのかもしれない。
ターボスネイルゾーンにいる魚でおまけに警戒心が強いとなると、そうそう写真に収めるチャンスが無いのも当然。< イイワケ。
上の写真などはターボスネイル生息密度調査中にコンデジを携帯して、ようやく撮れた画像なのだった。
※追記(2023年12月、2024年9月に写真追加)
今年11月にターボスネイル生息密度調査を行った際は、どういうわけか異例なほどにイソゴンべの若い個体が多かった。
なかにはミナミゴンベほどのチビチビもいたりして、イソゴンべを観て初めて「カワイイ」と思ってしまった。
その逆にお馴染みのどでかいサイズにはなかなか会えずに終わったのだけど、ひょっとしてこれは、イソゴンべの団塊の世代が集団でリタイアしたってことだったり?