全長 9cm
当時はまだ和名が付けられていなかったキホシスズメダイ似のスズメダイのチビ↓と出会ったのは、2014年のことだった。
その後2018年に、「ナノハナスズメダイ」という可愛らしい和名が付けられたこのスズメダイは、いるところではオトナが群れ泳いでいるらしいのだけれど、水納島では、これまでのところ成魚を認識したことはない。
というか仮にいたとしても、キホシスズメダイとそっくりすぎて、そうとは気づけていないだけかも。
初めてキホシ似のスズメダイ(当時)チビと出会ってから2ヶ月経った頃、違う場所で、↓こういう魚を見つけた。
これまたそれまで観たことがないスズメダイ。
水深15mほどの砂地の根で、他にも複数匹いて、同世代くらいのキホシスズメダイと一緒になっていた。
…という話はナノハナスズメダイの稿でも紹介しているとおりで、その時点でワタシは、これは2ヶ月前のキホシ似のスズメダイチビターレが成長した姿であることを確信した。
だって、キホシスズメダイと一緒に泳いでるんだもの……。
それから1年3ヶ月後。
違うポイントでのことながら、砂地の水深25mほどの根で、なにやらやる気モードになっているのに相手がいなくて困っているように見えるスズメダイがいた。
この一連の流れからすると、これがキホシ似のスズメダイチビの成長の果てか……
…と納得しかけたのだけれど。
これってその昔大瀬崎ではよく見かけたマツバスズメダイなんじゃないの??
マツバスズメダイはてっきり温帯域専門のスズメダイなのかと思いきや、琉球列島にも分布しているらしく、海域によっては、サンゴがある根に群れているのを通年観察できるところもあるようだ。
マツバスズメダイの幼魚で画像検索してみても、そこに出てくる幼魚たちはキホシ似のスズメダイ(当時)のチビとは似ても似つかない。
逆に、これは実はマツバスズメダイではなくて、キホシ似のスズメダイ改めナノハナスズメダイのオトナなんてことがあるのだろうか?
いや、でもどう見てもこれはマツバスズメダイだ。
ちなみにマツバスズメダイのオトナを見かけたのは2015年のこの1匹一度きりで、根の周りで群れ集う様子などこれまで目にしたことはない。
※追記(2021年6月)
その後2019年に、水深20m以深の砂地の根で、若魚に再会することができた。
これがホントにマツバスズメダイの若魚であれば、だけど…。