全長 30cm
ヨスジフエダイやニセクロホシフエダイがたむろしている根には隠れ家となる岩穴や隙間が多いので、そういう暗がりを好む魚にとっても暮らしやすい場所になっている。
もっぱら夜を生活時間帯にしているオキフエダイも、日中はそのような根の暗がりでジッと潜んでいることが多い。
ヨスジフエダイのように群れることはなく、いたとしてもせいぜい1〜2匹だから、さほど目立つ存在ではない。
でも暗がりに光を当てると、黄色っぽい体にヒレの赤色(海中ではもっと濃く見える)とのコントラストがわりと印象に残る魚ではある。
また、リーフ際のアカマツカサ類がチラホラ観られるようなところでも、たまにその姿を見かけることがある。
リーフ際でも根でも、水納島で観られるものはほぼオトナになっている若魚ばかりで、数もそれほど多くはない。
基本的に彼らオキフエダイは幼魚もオトナも内湾環境を好むらしく、汽水域を有するようなところにいるらしい。
河口域のような場所では、若魚が多数集まっていることもあるようだ。
幼魚はオトナには見られない黄色い横縞が多数あって可愛いから、是非一度会ってみたいところ。
しかし残念ながら、潮が引けば干潟になる裏浜以外に汽水環境がない水納島では、たまたま居てくれる若魚〜オトナに出会うことはあっても、幼魚に出会う機会はまずないのだった。
※追記(2019年12月)
この年(2019年)のシーズンが終了してから、カモメ岩の浜からエントリーしてリーフ内を潜っていると、水納島のリーフの外ではけっして観られないシーンが。
オキフエダイのオトナたちの群れ!
さすが内湾環境が大好きなオキフエダイ、なるほど、こういうところでは仲良くみんなで集まっていたのか。