全長 25cm
パッと見だとムラサメモンガラと間違えそうなタスキモンガラ。
しかしタスキモンガラは、海水浴場をはじめとするリーフの内側では観られない。
かといって、リーフエッジよりも外側、すなわち通常のボートダイビングで訪れるような場所でも観られない。
では彼らはいったいどこにいるのか。
それはリーフの上。
サンゴが群生しているような、ほぼフラットな浅いところを暮らしの場にしているのだ。
ビーチで潜ってもボートダイビングをしても観られないとなれば、水納島に訪れる一般的なダイバーとはほぼ無縁のモンガラだ。
ただし、ターボスネイル生息密度調査でリーフの上を泳いでいると、「いつでも」といっていいくらいに出会える。
出会えはするものの、タスキモンガラは随分警戒心が強く、なかなか近寄らせてはくれない。
そのためいつも↑このような逃げようとしている姿しか撮れず、くつろぎ気味に第1背ビレをピンと立てている様子はなかなか撮れない。
繁殖期ならきっと他のモンガラ類同様に攻撃的になって、むしろ彼らのほうからつっかかってくるのだろう。
しかし産卵床は普段の暮らしの場とは異なるところにこしらえているのか、彼らが卵ケアをしている様子を観たことはない。
なのでその姿を見かけることは幾度となくあっても、なかなか第1背ビレを凛々しく立てている姿を写真に残すことができないでいたところ、ホンソメワケベラがアシストしてくれた。
ヒトと見ればすぐさま逃げ出すタスキモンガラの「逃げたいキモチ」も、ホンソメクリーニングの誘惑には勝てなかったようだ。
ホンソメワケベラに身を委ねているところをそっとお邪魔して、写真を撮らせてもらったのだった。
ようやくオトナを撮ることができたので、次なる目標は半端なくプリティなチビターレ。
未だ目にしたことがないプリティ・チビターレ、いったいどこにいるんだろう??