全長 13cm
うっかりアイロンをかけっぱなしにしてしまったようなこの模様。
模様自体は地味なのに、妙に印象的である。
似た名前の魚にスミツキトノサマダイというのがいるんだから、こっちはコゲツキトノサマダイって名前にすればいいのに…。
< 無理。
このトノサマダイも、サンゴのポリプを主食にしている。
上の写真のときは、相当このサンゴに執着していた。
ミドリイシラブってわけじゃないせいか、残念ながらリーフエッジ付近のいわゆる「サンゴ礁」では観られず、上の写真でトノサマダイが啄んでいるサンゴ(種類がわからない……)の被覆度が多い岩場のポイントでよく観られる。
あ、ちなみにサンゴのポリプを食べるっていってもそのサンゴ全体が死んでしまうくらいにムシャムシャボリボリ食い尽くすわけじゃないですからね。
そのあたり誤解の無いように。
今日も美味しいサンゴを食べることができて、ゴキゲンなトノサマダイなのだった。
※追記(2023年5月)
今年(2023年)2月、1年で最も水温が低い時期に、カモメ岩の浜からエントリーしてリーフ内を潜った。
エントリー前に坂道の上から洋上を横切る2頭のザトウクジラを遠望していたため、興奮モードのままサンゴ群落を徘徊していたところ、人生最小級のトノサマダイに出会った。
豆チョウとかベビーというにはいささか薹が立っているものの、ルリスズメダイの小ぶりなメスと比べてもこの程度の大きさだから…
…まだ充分「幼魚」ではある。
水納島の場合トノサマダイはオトナが観られる場所もかぎられており、個体数もそれほど多くはない。
そんなトノサマダイのチビともなれば、たとえサイズはチビでも出会えたヨロコビの大きさは陸から観るザトウクジラ級だ。
やっぱ幼魚はこういうところにいるのだなぁ。