オニダルマオコゼ(あふぁ)
オニダルマオコゼといえば、いわずと知れた猛毒魚。 ダイバーのみなさんなら海の危険生物を講習で習う際に、必ず一度は聞いたことがあるはず。 ダイバーならずとも、海水浴をしにビーチに行けば、危険生物をズラリと紹介している看板でその写真をご覧になったことがある方も多いに違いない。 その毒は、けっして侮れない。 ダイビング中にこの魚の被害に遭うことはほぼないものの、やっかいなのがビーチの波打ち際に潜んでいるヤツ。うっかり踏んづけてしまうと、なまじ全体重が乗っかってしまうものだから、ブスリとその猛毒付きヒレの棘が刺さってしまう。 対処を誤ると、リンパ腺の奥の奥まで腫れあがり、取り返しのつかないことになってしまうこともある。オソロシイ魚なのだ。 海にいて、しかも岩のようにジッと動かないだけのこんな生き物が、いったいどうして人をも死に至らしめるほどの猛毒を持つにいたったかは私は知らない。 そう、危険生物オニダルマオコゼは、実は高級食材だったのである。 から揚げにするには、ぶつ切りにした身の皮を微妙に残すところがミソで、皮が残りすぎていると苦すぎるし、皮がまるでないと物足りなくなる。 ああ…涎が……。 |
生前のお姿