イシガキダイのセビーチェ

 セビーチェなんぞというものを僕が知っていたはずはない。
 いったいなんじゃいそれは?

 …細くした白身魚のマリネのようなものだった。

 だから、しっかりした白身であればまぁどんな魚でも美味しいのだろう。
 その点イシガキダイはただそれだけでも美味い。
 イシガキダイはあまり素潜りで出会う魚ではないので、いつもたくさん魚を獲っている島の人たちでもあまりなじみのある魚ではない。

 また、釣りをする人たちには「ガラサー(からす)」と呼ばれるこの魚、釣れれば誉れとなるくらいだから、そうそういつもヒットできる魚ではないのだろう。

 だから、その実力は誰でも知っているほど有名ではない。
 そのため僕も全然知らなかったのだけれど、このイシガキダイの刺身ときたら、とてつもなく上品な高級白身なのだ。

 ある程度のサイズ以上だとマジでめちゃくちゃ美味い!!

 てことは、ただでさえ美味しい魚をこうして加工するというのは、ある意味ものすごく贅沢なことなのである。

 このイシガキダイが群れなして岩陰に潜んでくれていればいいのだけれど、あいにくいたとしてもそこに1、2匹。やはり海中でもそうそう出会える魚ではないのであった。

 生前のお姿

海中ではかなり存在感があるイシガキダイ。
その味を知ってからは、見る目が大きく変わったのは言うまでもない。

 


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