マガキガイ(ティラジャー)
海の幸にはいろいろあるけれど、たいていの場合、釣ったり突いたり網を仕掛けたりと、ゲットするためにそれなりに面倒な手間がかかる。 ところが、なかにはただ海を歩くだけで、それこそ本土の潮干狩りのように、あらかじめ漁協の人がばら撒いているものを獲るかのごとく、労なくして獲れる海の幸もある。 このティラジャーはその最たるものといえよう。 本名をマガキガイというこの貝、方言名には発音ごとにいろいろあって、ティラジャー、ケラジャー、どれが本当の方言名なのか判定はムツカシイ。とにかく○○ジャーという名の貝であれば、このマガキガイのことを指しているとみて間違いはないだろう。 さて、このティラジャー。 ただし。 でも世の中にはそういう作業が大好きな人もいて、たとえばフォレスト・ガンプなうちの奥さんなんかは、文句を言いながらもけっこう喜々としてやっている。 そうやって身だけになったティラジャーは、それはそれはすばらしい酒の肴になる。小粒でピリリと辛いのは山椒だけれど、ティラジャーは小粒でプリリと美味い。 スーパーなどで、稀に袋詰めで売られている。 いやあ、我々ってゼイタクしているなぁ……。 |