さざえのつぼ焼き
沖縄で言うサザエは、正しくはチョウセンサザエという種類で、内地で見られるサザエのように角がなく、サイズも小ぶりだ。 島の人たちにとってサザエといえば、数多い海の幸の中でも最も手軽に確保できるもののひとつである。 たしかに我が家でも、遠く内地から友人が来たときとか、馴染みのゲストがお越しの際に出す程度で、普通の食事のときには滅多に食べることはない。 素朴な存在でありながら、実はサザエはおもてなし用のアイテムなのである。 たしかにその威力は絶大だ。 このつぼ焼き、作り方はいたって簡単である。 もっとも、この「タレ」にこだわるとさらに楽しむことができる。 醤油ベースの味がいいなら、そこにワインやみりんを足したりして、より一層のコクとうまみを引き出すという手もあるし、醤油の代わりに味噌とみりんもしくは日本酒をたらす「味噌さざえ」という方法もある。 手軽に獲れて在庫も豊富とくれば、その食べ方もいろいろ工夫できるのだけれど、結局行き着く先はこのつぼ焼きになるのであった。 |
サザエさん、ただ今つぼ焼きに変身中……