F湯野上温泉散歩(3月9日)
東国の朝は早い。 そんな朝から露天風呂へ。 ひとっ風呂浴びて朝食をとり、少しくつろいだ後、散歩に出かけた。 ちなみに、それがバスともなるとこういうことになる。 一本乗り遅れると、取り返しがつかないどころではない……。 宿の玄関を出ると、国道を挟んだすぐお向かいにこういうものがある。 これ、なんと清水屋旅館さんの自家源泉のお湯で、垂れ流し状態!! てけてけ歩くと、やがて国道を外れ、温泉宿が建ち並ぶ区画になる。 今出来といえば、かけ流しのお湯も、清水屋旅館さんの豪快な垂れ流しではなく、こういうことに利用していた。 腰掛けて足湯を利用できるようになっていて、かけ流しの湯を湯飲みで汲んで飲めるようにもなっている。 このあたりには旧家が多いせいか、家に蔵があるところが多い。そして道に面した蔵には、こういう看板が出ていた。 ……雪などかけらも見えないんですけど。 たしかにこの屋根から雪が落ちてきたらデンジャラスである……。 このあたりの温泉宿があつまった集落は、それほど広くもないので散歩にはうってつけで、こういう名前までついている。 うむ、たしかにほのぼのしている…。 でもまぁ、水納島のありえないくらいに無思慮な変貌に比べれば、これくらいどうってことはない。 このほのぼの湯の道界隈は国道と線路にはさまれた区域にあって、遮断機すらない踏み切りを越えると普通の田舎になる。 うちの奥さんが指差している方向に露天風呂の区画があるのだけれど、写真の左側に水量豊富な滝があって、露天風呂へ続く道を滝から流れ出る水が遮断しているのだ。 川の水自体もかなり豊富で、すぐそばにダムからの放水口があって、近くで聞くとものすごい轟音だ。雪解け水って本当にすごい。 再び踏み切りを越える。 ※マネしてはいけません。 ものの見事な単線。 その後、川辺での写真に写っていた吊橋を渡り、対岸へ行ってみた。 赤地に白地なら消防署が管轄しているのだろうけど、この緑地に白地の空気弁とか拝泥弁って、何から空気や泥を逃す弁で、どこが管轄しているんだろうか。雪解け水を流している水路の管理なのかな。ということは、下郷町の水道局かな?? 歩いていると、どうでもいいことがやけに気にかかる。 で、清水屋旅館の稿で書いたとおり、このあと、橋を渡っているときに宿のお兄さんとすれ違った。その橋からの眺め。 なんとも絵画チックな景観でしょう? この橋の突き当たりには、この看板が。 沖縄に住んでいる我々からすれば夢のように遠い地名の数々が、当たり前だけど普通に載っている(南会津は、先ごろの市町村合併で新たに生まれた名前だからわかるとして、日光まで新しげなのはなぜだろう??)。 それにしても、こういった自動車用の道路標識というのは、普通はもっと上のほうに掲げられていると思うのだけれど、なぜかここだけは歩いている人の目線の位置になっていた。 この標識でいうと、大内宿方面に行くと湯野上温泉駅に、日光方面に行くと我らが清水屋旅館になる。 校舎の裏側には校庭があり、保育園も併設されていた。 交通の便が悪いおかげで地域が俗悪化しないのはいいことながら、実際にそこで暮らす人々にとっては不便でしかないわけだから、それがために過疎化傾向にあるのだとすると、観光と地域の暮らしというものを両立させるのは本当にムツカシイとつくづく思う。 この学校脇の道から清水屋旅館を見るとこういう具合。 ますます紅葉や桜の季節に来てみたくなる。 手前の道が国道で、遠くに見える橋が、宿のお兄さんとすれ違った橋。こんな位置関係になっている。 腹一杯になる朝食後の腹ごなしとしては、とても心地よい散歩だった。 |