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Ultima Cena
ふくみみ邸に戻ると、日中は小学校、保育園それぞれの子供の務めにを果たしていた長男ユイマルと次男ツムグが帰ってきていた。 ユイマルとは約束があった。 サザビーを…と当初は考えていたものの、今最も旬なガンダムといえばユニコーン。 シナンジュ。 このシナンジュを手に入れるためには、いささか紆余曲折があったのだが、その話は別の機会に譲ることにしよう。 Yさんご夫妻、ご面倒をおかけしてすみませんでした!! ともかくシナンジュ、はたして完成まで何日かかる?? そして9日後…… 撮影:ふくみみ Oh,complimenti!! 見事に完成!!(ツムグ、なぜスペシウム光線?) ちなみにその夜僕は、この少年の優しい心を垣間見てしまった。 ドイツ軍6号戦車初期型、すなわちティーガーT型35分の1byタミヤ。 ミリタリー系プラモデルからガンダムに入ったヒトなら間違いなくジオン軍支持になるのは、ひとえにドイツ軍の度重なる新型戦車シリーズのかっこよさによる。 「微妙な顔をしてました…」 サンタさんは呟いた。 そこへ! おっちゃんは密かにその姿に感動していた。 ユイマルがそういう心根の少年だということは、薄々わかってはいた。だから何をプレゼントしても、大きくはずすということはないだろう。 昨年のユイマル用ガンタンクは我々が水納島に戻ってから贈ったのだけど、その荷物には、無神経にもツムグ用のアイテムはまったく入れていなかった。 そりゃ子供心にもそうだよなぁ…。 ということで、トイザラスで一人、ずらりと並ぶオモチャを前に頭をひねりまくるアヤシイおっさんと化しつつ選んだのが、 タカカンドロイド!! ご存知ですか? が、はたして、マブヤー人形のように彼のハートをゲットすることができるか?? できた!! タコ・カンドロイドにしようか迷ったんだけど…… というと、すかさずツムグは 「タコのほうがよかった」 …以後、気をつけます!! そんなわけで、夜の宴席でも仮面ライダーシリーズの話になった。 ところが、ふくみみ・おーほりが言うのである。 「仮面ライダー・ダブルは面白かったですよ!」 ……って、マジメに言われても。 で、ふくみみ・おーほりの説明を聞いていると、なんとなく故・松田優作の名作ドラマ「探偵物語」が頭の中でイメージできてきて、なるほど、あのノリでしかも解決が仮面ライダーとなれば、そりゃ面白いかもしれない………と思えるようになってきた。 一方、ノリダーも一所懸命説明してくれるんだけど、これがまた、同じ作品を解説しているとはとても思えない描写。 そんなこんなでキッズたちとも再会をしつつ、ひとっ風呂浴びさせてもらったあとは、いよいよ石垣島最後の晩餐!! いやあ、ノリダー、知らぬこととはいえ、夕刻の海辺での我々の会話はひらにご容赦のホドを!! かつての姿は知らないけれど、クックドゥが頼りだったという頃からすれば、ワオキツネザルからヒトへ進化なみの大進歩!! Buono!! さすが奥さま、さすが3児の母!! Ottimo!! この肉まんの生地のようなもの(なんていうんでしたっけ?)の食感も味もツボ中のツボ♪ Mi piace molto!その他、写真には写ってないけど、レンコン入りの肉団子がこれまた美味しくて、ほんのり紫蘇風味がして爽やか。 なので、いくらでも食べられる。 これ、紫蘇入れてるんでしょ? 「梅ですよ」 へ?梅? …と感心していたら、それから5分ほどして 「あ………紫蘇だ!」 変わってねぇ………。 でも料理は大進化しているのだ(あくまでも過去の話は旦那談)。 ともかくこうして、途中ユイマルと宇宙世紀0080年を舞台にした戦いをプレステ2で繰り広げながら( 生まれて初めてプレステ2なるものを目にした私、実に21年ぶりに本気でテレビゲームをしました)、楽しく飲みつつ食べつつ(お土産と言いながら持ってきた酒をほとんど飲んでしまいました)、石垣島最後の夜は、我々が学生だった頃から数えると20年という時を行きつ戻りつ、そして先を見つめつつ、楽しくにぎやかに更けていく。カエルたちの大合唱に包まれた、心落ち着く夜だった。 |