7・炎のランナー
昨年のマラソン大会の翌日には、島P夫妻の案内でドライブがてらバンナ公園にも寄った。 それが! そしてついにコース上の標高のピークに到達。 この時点ですでに、目標の2時間30分でゴールすることはほとんどあきらめかけていた僕だった。 というわけで、ここは素直に重力に任せることにした。 なんというか、走っているというよりも、地球に動かされているかのごとく、圧倒的なペースで駆け下りていくことになってしまった。 この2キロ半に渡る下り坂のおかげで、登り坂で大きく後退してしまった時間を見る見るうちに挽回。残り2キロ半ほどを頑張りさえすれば、ひょっとしたらナントカなるかも! 走り続けるうちに、ついにフルマラソンコースと合流する競技場近くまで到達。 そして。 はたしてタイムは?? 2時間29分48秒。 おおっ!! こうして僕の今年の戦いは終わった。 撮影:ふくみみ・おーほり どんどこ応援団コンプリート部隊の激励を受けていたのだった。 この少し前に隊長はトイレタイムのためにコースを離脱したらしい。 隊長の運命やいかに!? そんなことなど知るはずもない僕は。 炎のランナーマサカッちゃんのゴール予想時刻までまだ40分くらいはあるし、競技場にいたら汗が引いて寒くなるだけだから、ひとまずホテルに帰ることにした。 ホテルに戻り、ひとっ風呂浴びて人間に戻った。 で、風呂から上がってちょっと横になろう……と思ったら、小一時間ほど眠ってしまった。 僕がベッドの上で夢の世界を漂っている間に、 撮影:Yさん マサカッちゃん、炎のゴォォォォオオオオオルッ!! 堂々、全体の34位。 また、我々はまったく知らなかったのだが、この日彼はゴール後に地元新聞の取材を受けていて、翌日の新聞にオトコマエの写真入りで記事が載っていた。 そんな炎のランナー・マサカっちゃんが見事ゴールをした1時間後……… 撮影:Yさん マサカッちゃんはまだ走っていた。 ……って、隊長、いつの間に原隊復帰を!? 途中トイレ離脱をした隊長だったのだが、前方を行くうちの奥さんに追いついてはペースを合わせ、また給水所に立ち寄る間にうちの奥さんに遅れをとっては再び追いつく、ということを何度か繰り返しながら、カチャーシーを踊れるほど(?)のペースで走っていたらしい。 その頃僕は…………… |