思わず酒をオーダーしたくなるえびや旅館さんの素敵な朝食をいただいたあと、いよいよかんじきトレッキングに出発だ。 が。 昨夕は青空の下で見えていた蔵王連山だったのに、今朝は5合目付近(?)にまで雲が低く垂れ込めている。 ロープウェー動くのかなぁ?? 集合場所の観光協会事務所へ赴いた。 「ロープウェーは動くみたいなんで、大丈夫ですよ♪」 おねーさんが教えてくれた。 ここで申し込み用紙に記入。 「え?沖縄からお越しなんですか???」 まるで珍獣を見るかのようなオドロキの声をあげるおねーさん。 我々のほかに、ゲストが2名いらっしゃった。 それよりもなによりも。 同じ場所で同じ事をやるにしても、引率するガイドインストラクター次第ですべてが変わるということは、仕事柄とっても身近な話である。 はたして我々のガイドさんは…… この方だった。 その名も会田茂雄さん。 例えて言うなら、全盛時代の伊豆海洋公園で体験ダイビングを申し込んだら、引率してくれるガイドは益田一さんだった、というおよそありえないケースといってもいい。 後刻うかがったお話によれば、一般ツアーの場合、インストラクターさんをスケジュールに合わせて割り振りするお役目で、自らはテレビの取材といった特殊ケースに対応することが多いらしい。 「この冬初めての一般ツアーだよぉ」 あいにくサングラスをはずしておられるときに一緒に写ってもらうのを忘れてしまった。 鬼軍曹じゃなくてよかったぁ……。 前日お邪魔した森スポーツでレンタル用品を装備し、さあて、いよいよかんじきトレッキングに出発だ!! このかんじきトレッキング、樹氷は山頂付近にあるため、中央ロープウェーとはまた別の場所にある、蔵王ロープウェー山麓線と山頂線を乗り継いで山頂駅まで行き、そこから山を降りていくコースになっている。 「今は登山家じゃなくて下山家です」 なんて冗談をおっしゃっていたように、とりあえず果てなく続く上り坂…なんて苦労はなさそうだ。 そのロープウェー、朝からこんなに賑わっていた。 誰も彼もスキー用品を持っていない。 10分間隔で運行しているここのロープウェーには、この一塊が全員乗車できるから、それほど待つことも無く我々も乗れた。 これがスキー客も大勢来る3連休だと、1時間待ちってのもザラだったらしい…。 ロープウェーから眺める景色がまた素晴らしい。 〜♪霧氷 トレッキングツアーには、この霧氷原を散策するコースもある。 ロープウェーを乗り継ぎ、終点山頂駅に到着。 我らがガイド会田さんが、一人一人に丁寧にかんじきを装着してくれる。 そして、かんじきを履いて準備を終えたオタマサは…… ……珍獣になっていた。 どこの星の生き物ですか?? ま、見た目はどうあれ準備完了、いよいよこれから、待ってました我らが樹氷!! が。 ……何も見えないんですけど。 はたして我々は、無事に下山することができるのか!? 緊迫の次ページに続く。 |