全長 7cm
ニシキカワハギを認識する以前は、リーフ際でヌリワケカワハギ(ジョンストンニシキカワハギ?)を見ては、
「これはニシキか、ヌリワケか?」
と思い悩んだものだった。
ところがなんのことはない、実際にニシキカワハギと実際に出会ってみれば、似ているとはいってもその体色は随分異なっていた。
オレンジ色は尾ビレ限定だから、前から尾ビレが見えない状態で観てみれば、その違いは歴然としている。
ヌリワケカワハギに比べればニシキカワハギはかなり浅いところが好みのようで、もっぱらリーフエッジ付近のリーフ上で、サンゴの陰からチラホラその姿を見せる。
もっとも、警戒心の強さはヌリワケカワハギ同様で、「おっ!」と思って注視した途端、ササササ…と陰に隠れてしまう。
なのでニシキカワハギは、フツーにいるはずにもかかわらず、(水納島のボートダイビングでは)フツーに出会えないといっていいかもしれない。
出会えないだけに写真などろくに撮れないままでいたところ、ヘナチョコながらもなんとか全身を写すことができたのだった(冒頭の写真)。
彼らの恋のシーズン(秋か?)に浅いところで長時間過ごしていれば、きっともっとお近づきになれることだろう。
※追記(2025年3月)
ことほどさように、フツーにいるにはいるんだけどなかなか姿を拝むことができないニシキカワハギ。
ところが昨夏(2024年)、まったく別目的だった時に思いがけない遭遇チャンスがあった。
そのアシストをしてくれたのは…
…昨年の個人的MVPでもあった、スミツキソメワケベラだ。
それほど熱心なクリーナーではないスミツキソメワケベラの元へ訪れるクライアントさんはけっこう多く、ニシキカワハギもその1人。
スミツキソメワケベラに身を委ねる際、普段は人前ではなかなか見せてくれない各ヒレおっぴろげポーズを、人目も憚らず見せまくってくれていたのだった。
ただいかんせん、この時のワタシははスミツキソメワケベラしか眼中になかったものだから、クリーニングを受けている魚がニシキカワハギだなんて意識はさらさらなく、せっかくずっとヒレを広げたままジッとしてくれていたというのに、彼を主役にすることができずに終わってしまった(↓これもホントはスミツキソメワケベラの全身が写ってます)。
ま、冒頭のヘナチョコ写真よりはいくらかマシかな?