全長 35cm
このオフ(2020年〜2021年)はブダイ眼になっていることもあって、水納島の砂地のポイントのリーフエッジ〜リーフ際で見られるブダイたちの「遭遇比率」がウスラボンヤリとわかってきた。
「オス」限定ながら、そのウスラボンヤリをあえて明記してしまうと、水納島の場合、
の4種が幅を利かせている。
それらとの遭遇回数が合わせて100であれば、このスジブダイは「5」ってところだろうか。
100に比して5だと相当少ない感じがするけど、なにしろハゲブダイたちはやたらといるから、それに比しての5となれば、ひらたくいえばフツーにいる、ということになる。
フツーにいるけど、そこらじゅうにいるわけでもない、それがスジブダイ。
これといって特徴無さげに見えつつも、意外に頬(?)のあたりのオレンジ色が目立っていて、遠目に見てもスジブダイだとすぐにわかる。
リーフエッジに沿って字義とは真逆にのんびり右往左往しているスジブダイのオスながら、ときおり沖合の海底まで足を延ばしては、ホンソメワケベラのクリーニングケアを受けていることもある。
そうかと思えば、近くにメスがいるようには見えないのに、中層でさりげなく意味ありげにアピールしていたりする。
そういう流れの一環で、通りすがりに出会った(ように見える)メスにちょっかいを出す。
興奮モードになると体の前半が暗色になるオスのおかげで、ワタシはスジブダイのメスを認識することができた。
というのも、スジブダイのメスはダイダイブダイその他のメスとそっくりすぎて、それ単独で観たところで誰だか判別できないのだ(※個人の感想です)。
ワタシには判別できずとも、ここでこのようにスジブダイのオスが「やる気」を見せたってことは、そりゃあこのメスはスジブダイってことでしょう。
で、そのメスを観ていると、基本は↓このような薄黄色の色味で過ごしている。
ところが、ホンソメワケベラにクリーニングをしてもらっていたりすると……
すっかりダークになる。
こうなると、何色だからスジブダイのメス、というわけにはいきそうもない。
なのでやっぱり、オスが導いてくれてこそのメス認定。
そのおかげで、実は場所によってはやたらとスジブダイのメスがいることがわかってしまった。
虎穴に入らずんば虎子を得ず、オスに出会わずばメスを得ず。
口の周りの虫食い模様と、頬のオレンジがオスの目印です。
…って、結局スジブダイの「スジ」って、どこのスジ??