100cm(写真は50cmほど)
タマンことハマフエフキを前後にビヨンと引っ張ったような体形のキツネフエフキは、(水納島では)ハマフエフキのように群れることはなく、見かけるときはたいてい単独でいる。
ハマフエフキよりもさらに大きくなる種類なのだけど、警戒心の強さはハマフエフキ以上で、たとえ遠目に見かけることはあっても、写真を撮れるような距離に近づけることなどまずないといっていい。
出会う頻度もけっして高くはないから、これまでまったく記録に残せないでいた。
ところが、スカテンのチビたちが群れている根にカスミアジ軍団が襲来したときのこと。
カスミアジ軍団にはナンヨウカイワリなど他のアジやどさくさ紛れ的にマルクチヒメジが混じっていることもあれば、同じ目的で別の集団を作っているアオヤガラ軍団が傍で虎視眈々状態になっていることはよくある。
ところがこのときは、どういうわけだかキツネフエフキがカスミアジ軍団と行動を共にしていた。
陸に「虎の威を借る狐」がいれば、海にはアジの威を借るキツネがいるのだ。
それにしてもキツネフエフキ、カスミアジと同じように、スカテンを狙っているのだろうか?
それとも、「またアジ軍団の襲来かぁ…」と我関せず的に油断しているエビやカニたちをゲットしているのだろうか。
子細は不明ながら、カスミアジたちとともに夢中になって根の周りにいてくれたおかげで、これまでまったく撮れなかったキツネフエフキの姿を記録に残すことができた。
もっとも、チャンスが多かったわりにはちゃんと撮れなかったけど…。